東大入試を終えてほっと一息。受験勉強から解放され、大学での学びの扉を開く新入生に編集部員が一押しの本を紹介する。文理の枠を超えた教訓を含む本や、各分野の入り口となる本など、入学前の時間が取れる時期に読むのにぴったりなものばかりだ。これらの本から得られる気付きは、大学での学びをより深いものにしてくれるだろう。新型コロナウイルスの影響で学校が休校になっている人も、ぜひじっくり時間をかけ味わいながら読んでみてはいかが。 「東大で学べる」その意味は 『教育格差』 松岡亮二 著 ちくま新書、税込み1100円 教育は他の学問領域に比べて、誰もが「自説を持ちやすい」分野といえる。自分自身の実体験と照らし合わせて考えることができるからだ。また、教育に関するどのような議論や見解も「一理あり、完全に間違っていることはあまりない」。そのため、専門家でない我々が自説にとらわれたり、周囲からの「それらしい」情報に惑