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ブックマーク / cactus4554.blogspot.com (19)

  • PCゲームにおけるワイド化の目的と意義をめぐる小考

    PCゲームにおけるワイド化の目的と意義をめぐる小考。 【 はじめに 】 ワイド化を機縁として演出強化がもたらされた(あるいは補填的な演出的加工が強いられるようになった)という説明がなされることがある(――例えば[tw: 326291356060368896 , 326291571467227136 , 326294114570215424 ])。これは筋の通った説明であり、そうした側面もあったのであろうが、しかしおそらくこれはあくまで後発メーカーの視点(あるいはいかにも10年代時点からの回顧的評価)であって、最初期にワイド画面を意識的に導入したパイオニアたちの認識(問題意識と導入意図)はむしろこれと逆の経緯だったと言うべきだろう。具体的にはPurple SW(『秋色謳華』[2005]で初めてワイド化)、age(『オルタ』[2006])、緑茶(『片恋いの月』[2007])のことだが、これらの

  • 画像素材の拡張利用について

    画像素材の拡張利用について(事例紹介) Ⅰ.一枚絵の拡張利用:『ドラクリウス』における(擬似)カットイン化 Ⅱ.背景画像の拡張利用:『桜花センゴク』における反転/拡縮/ボカシ Ⅲ.立ち絵画像の拡張利用 Ⅳ.暫定的診断 Ⅰ.一枚絵の拡張利用:拡縮と黒ベタ処理による(擬似)カットイン化 『ドラクリウス』のイベントシーンでは、ユニークな表現スタイルが敢行されている。ここでは、用意されているイベントCGをただ全画面表示するだけでなく、一部分を切り取って(換言すれば上下や斜めに黒ベタ遮蔽をして)カットイン的なかたちでの表示もしばしば行っている。そしてそれとともに、元画像それ自体も拡大(クローズアップ)や回転(縦横変換)を施されつつ、テキスト進行に合わせて柔軟に使用されている。もちろん、画像のスクロール表示や黒ベタ部分の動的変化といった動的表現も行われている。これらは特にアダルトシーンやバトルシーンで

    画像素材の拡張利用について
  • エンディング配置とその到達自由度について

    エンディング配置とその到達自由度について ――シナリオ分岐とそれをもたらすフラグ構造の一側面についての検討―― Ⅰ.エンディング配置の類型論 Ⅱ.エンディング配置の概念論 Ⅲ.エンディング配置について語ることの意義 ; 攻略との関係 Ⅳ.従来の議論 : 「複数ルートの組み立て方」について Ⅰ.エンディング配置の類型論 ゲーム進行の枝分かれをさしあたりエンディング(終点)単位で捉えるとして、それら複数のEDにどのような順序で到達できるかを考えてみると、雑駁に以下の4タイプに分類できるだろう。 1)単一EDタイプ。 EDそれ自体は単一である、つまり一つしか存在しないという場合。しばしば1-a)「一道」シナリオと呼ばれる。ただし、編中にはいくつものイベント差分を含むのが通例であり、EDイベントそれ自体も比較的小さな差分変化を持つことがある。そうしたEDの差分変化をどこまで重要視するかによって

    エンディング配置とその到達自由度について
    highcampus
    highcampus 2013/03/14
    "フラグ構造の次元と物語構成の次元とプレイ順序の次元[…]の整理"
  • AVGにおける再現(不)可能性について

    AVGの再現(不)可能性について。 SLG作品のみならずAVG作品にも再現不可能な一回性の出来事が時として存在するという話。 アクション要素のあるゲームSTGであれスポーツゲームであれ)においてはプログラム側の技術的設計(乱数要素)とプレイヤー側の技術的限界(操作スキル)の双方のために状況の完全な再現はしばしば困難であり、また複雑なSLGにおいても、ある特定の状況または状況群の特定の連なりを完全に再現することはしばしば至難なものになる。それに対して大多数のAVGは、プレイヤーの介入手段の固定性――主として選択肢場面における決定のみである――と、それに対するリアクションの固定性――選択肢決定に対応するフラグ変動は通常固定されている――のゆえに、その都度の状況の一回性を手放しており、基的にはそのあらゆる部分が同一の形で再現できるようになっている。それがただ単に構造上の単純性のゆえに結果的に

    AVGにおける再現(不)可能性について
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    highcampus 2013/02/24
    再現不可能な一回性の出来事
  • gairon_brand

    直毅著『エロゲー文化研究概論』(総合科学出版、2013年)の会社&ブランド索引。 それ以外の一部団体(企業間連合など)も含む。 名前の表記は原則として上記書籍のものに従っている。 関連項目への参照指示は出していないので注意。 人名索引、タイトル索引は別ページにて。 公式サイトのあるブランドに関しては、あとでリンクを貼るかも。 続きを読む »

    highcampus
    highcampus 2013/02/14
    「エロゲー文化研究概論」会社&ブランド索引
  • gairon_person

    直毅著『エロゲー文化研究概論』(総合科学出版、2013年)の人名索引。 個人だけでなく、一部団体(作曲家集団など)も含む。 名前の表記や複数名義の関連づけは原則として上記書籍のものに従っている。 一部の項目につき、編者の判断でフルネームを補っている。それらの誤りの責は編者にある。 タイトル索引、ブランド索引は別ページにて。 公式サイトのある人物に関しては、あとでリンクを貼るかも。 続きを読む »

    highcampus
    highcampus 2013/02/13
    「エロゲー文化研究概論」人名索引
  • 『エロゲー文化研究概論』(総合科学出版、2013年)のタイトル索引cactus_backyard: gairon_title

    直毅著『エロゲー文化研究概論』(総合科学出版、2013年)のタイトル索引。 コンピュータゲーム全般(アーケードを含む)を扱う。ボードゲームやパチンコは除外している。 名前の表記は原則として上記書籍のものに従っているが、副題部分は省略している。 閲覧環境を考慮し、ハートマークなど一部の記号は省略または代置してある。 シリーズものや連作作品は、適宜単一項目にまとめてある。 ブランド及び発売年はweb検索等によって可能なかぎり補ったが、それらの誤りの責は編者にある。 誤植と思われる箇所は修正している(例:「ペロペロCandy」→「ぺろぺろCandy」、「まじかる☆あんてぃーく」→「まじかる☆アンティーク」、「PiaキャロットへようこそG.O.」→「Piaキャロットへようこそ!!G.O.」)。 人名索引、ブランド索引は別ページにて。 Excel等にコピペして使用されると便利かと思います。発売年

    highcampus
    highcampus 2013/02/13
    「エロゲー文化研究概論」ゲームタイトル索引/お疲れ様です
  • AVGにおける運動表現の諸相

    AVGにおける運動表現の諸相 ――野球シーンの視覚表現についての事例検討―― (※雑記からの抜粋であって論述の体裁が整えられていない由、ご容赦いただきたい。) テキスト+立ち絵画像+背景画像を基礎にしたAVGの枠組では、運動表現(スポーツ表現)に困難が生じると考えられるが、実際にはどのようになっているだろうか。一例として、野球(ソフトボール)シーンのある作品をいくつか取り上げて振り返ってみたい。 なお、以下に紹介する作品の他にも、野球(ソフトボール)や野球部の関わる作品はいくつも存在する。例:『うちの妹のばあい』、『まじのコンプレックス』、『Last Waltz』、『DISCIPLINE』、『マネジ』シリーズ、『TRUE BLUE』、『夏色ストレート!』、『コンチェルトノート』、『花咲くオトメのための嬉遊曲』、『放課後のマネージャー』、『尽くしてあげちゃう3』、『シス☆ぽん』、『ひのまるっ

    AVGにおける運動表現の諸相
  • PCゲームにおけるラフ画像使用についての覚書

    PCゲームにおけるラフ画像使用の実例及び効果についてのごく簡素な覚書。 PCゲームの中に単色ラフスケッチ画像をそのままの形で取り込んで使用しているものは稀である。その原因としては、1)解像度の低い時代にはラフスケッチの筆触を表現することが困難であったであろうという歴史的経緯、2)原画をあくまで素材と見做し、斉一なスタイルで隙のないかたちで着彩されたCGこそが完成形態であるとする様式的観点、3)美しく着彩されたCGの価値――いわゆる「美麗イラスト」としての美的価値と、とりわけユーザーに対する褒賞的価値――を重んじるゲーム特有の価値観、などがあると考えられる。しかしながら、そして当然ながら、この禁則は絶対的なものではなく、実際にも原画のままの画像や無彩色画像をそのまま提示する試みは実在する。稿では、それらのいくつかを概観し、それぞれ簡単に検討を加えていく。 この観点でまず重要な作品は、『白詰

    PCゲームにおけるラフ画像使用についての覚書
  • PCゲームにおける非-人間型主人公についての覚書

    PCゲームにおける非-人間型主人公の造形及び描写についての簡素な覚書。 AVGパート(読み物部分)以外に特有のシステマティックに展開されるパート(いわゆる「SLGパート」「ゲームパート」)を含み、そしてそれが作品全体の中で一定以上の大きなウェイトを持っているタイプのPCゲーム作品では、主人公造形に関しても特有の柔軟さを行使することができるようである。主人公が人間(型の生命体)ではない作品は、純AVG作品にも『Hello, world.』(nitro+、2002年)のような例があるが、SLG作品にはさらに多くの実例がある。 育成SLG『メタモルファンタジー』(Escu:de、2001年)では、主人公「ハタヤマ」(※名前変更可)はリスのようなぬいぐるみであるが、この奇抜な設定は非常に複雑な事情の下に可能ならしめられている。1)主人公の性能を大きく変動させる育成SLG作品であるため、主人公のアイ

  • 主題変奏型BGMについて

    主題-変奏型BGMについて(再叙)。cf. 演出論Ⅳ章4節2款α。 主題-変奏型BGM編成は、映像分野と同様にPCゲーム分野においても支配的な作曲形態となっているように思われるが、その造形及び用法は大きく異なっている。雑駁にまとめて言えば、洋画にしばしば聴かれるのは機能的な作曲方針と断片化された(つまり認識されにくい)使用であり、国内アニメにおいては主題歌(OP曲)を元曲としてBGMの多く(全てとは限らない)が比較的分かりやすい形のアレンジになっているものが多数存在する。それらに対して、現在の国内アダルトゲームにおけるBGMは、同じように主題変奏型BGMを採用しつつも、 1)主題歌と連動したBGMである例は相対的に少なく、また 2)BGM各曲が相互に主題-変奏的関係にあることはあまり強調されない という傾向が強く見られる。一作品内のBGM群が、実際にはそうした共通性の下にある場合――これが

    highcampus
    highcampus 2012/09/04
    直近だと「CROSS†CHANNEL」にED曲変奏BGMがあった(EDだから原曲聴くまで変奏だとわからない)。あと「まじこい」も変奏BGMは多かった
  • クリック進行と音声表現との関係について

    クリック進行と音声表現との関係について。 現在の一般的なPCアダルトAVGでは、プレイヤーの一つのクリック操作に一対一的に対応して一つのパラグラフテキストが、すなわち一人の登場人物のひとまとまりのテキスト及び音声台詞またはひとまとまりのモノローグテキストが、その都度直前のものを更新(消去)しつつ出力されていくのが通例である。このような斉一な進行は歴史的様式的にも構成上の機能的事情からもインタラクティヴィティに照らしても一定の合理性があると言えるが、しかしそうしたone-voice-per-click的形態はけっして必然的なものではない。 1)複数テキスト同時表示。文字表示基軸の多声性表現として最もオーソドックスなアプローチである。『プリンセス小夜曲』以降のすたじお緑茶作品の多重フキダシ表現と並んでその最もブリリアントな達成として数えられるべき『FESTA!!』、そしてその他にもいくつものブ

  • アダルトゲームにおける被服表現についての私見

    アダルトゲームにおける被服表現についての私見。 現在のアダルトゲームで支配的な着彩スタイルは、1)比較的彩度の高い様々な色彩を画面内に共存させるのに適しており、2)そこに美少女ゲーム特有の要請として華やかな艶(誇張された肌つやや頭髪の「天使の輪」表現)を盛り込みつつ、3)制作過程においてはマスプロを可能にする(つまり個人の特別な資質に依存しないようにノウハウが共有され、かつ、過大な手間が要求されず比較的効率的に制作できる)、という形で合目的的に洗練されてきたものだと思うが、しかし私見では、そこではしばしば服飾表現が――とりわけ生地の質感表現が――後回しにされてきたように見受けられる。制服でもスーツでも和服でもエプロンドレスでも水着でも、どれもべったりとした平板な彩色の上に単純な陰影処理が施されている程度であって、来(現実であれば)存在する筈の布地の特徴――繊維素材の性質とテキスタイルの個

  • FAVORITEブランドの美術設計について

    FAVORITEブランドの着彩流儀や画面構築様式についてのごく簡素な試論。 FAVORITEの特徴的なスクリプトワークについては、先に演出論的覚書:Ⅲ章2節2款で簡単な紹介を試みた。私見では、その最大の特質は、人物立ち絵に具体的な振り付けをさせるよりもむしろ、画面全体の動きの中で登場人物たちをその都度「位置」づけていく空間表現にこそ存する。このFAVORITE流のきびきびとした立ち絵登/退場表現の心地良さとフォーカシング演出の縦横無尽のダイナミズムの併用表現は、立ち絵シーンでも一枚絵シーンでも画面に生き生きとした活力をもたらしている。ただしその二つは単体としての名技披露に留まるものではなく、このブランドの特徴的な画面作りの意識的な設計全体の一部分として把握されるべきであろう。 画像それ自体について見ても、一方で立ち絵は、司田カズヒロのクリアな描線、アニメ塗りに傾斜した着彩、そしてパステルカ

    FAVORITEブランドの美術設計について
  • PCゲームにおける「学園」造形についての覚書(1)

    PCゲームにおける「学園」造形についての覚書(になる筈だった残骸) ※以下のテキスト及び資料は、PCアダルトゲームにおける「学園」設定の動向に関して、2010年頃に書きかけていた草稿である。諸事情により完成は断念されたが、資料性を考慮してここに公開する。なお、当初はデータ(csvファイルによる統計データ)も収録することを予定していたが、ここでは省略している(――もしも希望があれば、別サイトの「CheRry's Room > 攻略」ページに掲示してあるメールアドレスに連絡をいただければ、個別にcsvデータをお送りすることができる。ただし、2009年までの古いデータだが)。 はじめに / 第1章:年別タイトル数 / 第2章:要素別検討(第1節:選別及び評価の基準 - 第2節:設立者 - 第3節:魔法学園 - 第4節:女子校 - 第5節:上流学園 - 第6節:宗教系学園 - 第7節:大規模学園

  • BGMによる場面転換制御をめぐって

    BGMによる場面転換制御をめぐって ――『アトラク=ナクア』のオーディオブリッジ演出を例として―― はじめに 1. PCゲームにおけるBGMの機能 (1). 楽曲の内容による感性基軸の音響的適合 (2). 楽曲の固有性による意味基軸の音響的表示 (3). 楽曲間の切り替えによる構造基軸の音響的制御 小括:シーンの一体性保障としてのBGM 2. 『アトラク=ナクア』におけるオーディオブリッジ (1). 「サチホ」の章における「Running Clouds」 (2). 「タカヒロ」の章における「Red tint」 (3). 「終章」における「Atlach_nacha ~ Going on」 むすびにかえて 《 はじめに 》 現代のAVGは、テキストと画像と音響のシステマティックに制御された複合表現として存在する。そしてその中では、文字表現における様々な挑戦、視覚表現における様々な技術的実験と並

    BGMによる場面転換制御をめぐって
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    highcampus 2012/07/16
    "――『アトラク=ナクア』のオーディオブリッジ演出を例として――"
  • PCゲームにおける黙説

    はじめに 1. テキスト上での(通常の)黙説 2. 音声表現を利用した黙説 3. 視覚表現と連動した黙説 4. AVG作品における構造的分割と黙説 5. SLG作品における構造化された黙説 むすびにかえて 《 はじめに 》 多様かつ複雑に広がっているPCゲーム表現は、様々な表現技巧を独自に発達させ、あるいは他分野における様々な表現技巧を摂取し応用してきている。その中には、修辞学でいう「黙説」に相当する表現技巧もまた様々な形で現れている。ここでは、伝統的な修辞学において――ということは純粋に言語上の表現に関して――展開された「黙説」定義からは自由に、「具体的に描写していない(語らない)にもかかわらず、あるいは描写しないことによって、特定の意味内容を表現する」技法のことを意味しつつ、いくつかの実例を紹介検討していきたい。 もちろん、視聴覚複合メディアであるPCゲームにおいては、それらは「修辞」

    PCゲームにおける黙説
    highcampus
    highcampus 2012/07/09
    ”「具体的に描写していない(語らない)にもかかわらず、あるいは描写しないことによって、特定の意味内容を表現する」技法のことを意味しつつ、いくつかの興味深い実例を簡単に紹介していきたい。”
  • 「VOICE ACTRESS CONCERTO!」について

    情報誌「TECH GIAN」(エンターブレイン社刊)誌上で、PCアダルトゲーム声優たちを特集する企画「VOICE ACTRESS CONCERTO!」が、これまで数回公表されている。各回のコンテンツは以下のとおり(敬称略)。 ●「VOICE ACTRESS CONCERTO! Vol. 1」 「TECH GIAN」2006年1月号、pp. 181-191/同梱DVD-ROM 青山ゆかり/榎津まお/海原エレナ/カンザキカナリ/草柳順子/鳩野比奈/北都南/まきいづみ(インタヴュー掲載順。以下同様) 誌面構成は、各声優に1ページずつ割いて、インタヴュー記事、「心に残った名シーンBEST3」、「Favorite Item」(のど飴やお気に入りの小物)、サイン色紙などが掲載されている。全てのページはカラー印刷である。同梱のDVD-ROMには、Windows用システムボイス、オリジナル音声ドラマ、ヒー

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    highcampus 2012/07/07
    Vol. 4.1は持ってるけど他が気になってたのでまとめはありがたい
  • 演出論的覚書:Ⅲ章1節2款:ぱれっとの空間的演出

    (2)ぱれっとにおける立ち絵の空間的演出 ぱれっとにおける多彩な立ち絵演出は、デビュー作『はちみつ荘deほっぺにチュウ』(2002年)においてすでにはっきりと見て取れる。その顕著な特徴として、立ち絵のサイズ変化、立ち絵ポーズ変化の多用、側面立ち絵及び背面立ち絵の使用、の三点が挙げられる。(a)立ち絵のサイズ変化の最も典型的な使用法は、サイズ切り替えによる接近/離脱描写と、その都度の発言者の強調である。複数のサイズの立ち絵素材を使い分ける画面表現は、現在では一般化した技法であるが、この『はちみつ荘』は『腐り姫』(Liar-soft、2002年)と並んでその最も早い時期の試みである。(b)多彩なポーズ変化も、その表現力を強化している。(c)側面立ち絵と背面立ち絵、すなわち横向き姿と後ろ姿の立ち絵。正面立ち絵だけでなく側面立ち絵と背面立ち絵を使用するのは、ぱれっとが先鞭を付けた手法である。それら

    演出論的覚書:Ⅲ章1節2款:ぱれっとの空間的演出
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