中国の習近平国家主席が昨年12月に北京市内の肉まん屋を訪れたことをきっかけに、陳情者が店舗前で官僚の腐敗や貧困問題の解決を訴える動きが出始めている。インターネット上では「肉まん屋が陳情局になった」と話題になっている。 習氏は12月28日に北京市内の肉まんチェーン店「慶豊包子舗」に姿を現し、肉まんなど計21元(約360円)の料理を注文。客らに交じって食べ、庶民に寄り添う姿勢をアピールした。 メディア関係者などによると、店舗前には今月、数十人の陳情者が集まり、官僚の腐敗問題などの解決を訴えた。短文投稿サイト「微博(ウェイボ)」には陳情者とみられる約30人が店舗前で「クリーンな政治、民生に関心を」と書かれた横断幕を広げる写真が投稿され、繰り返し転載されている。 微博上に投稿された写真は当局が次々と削除しており、習氏の庶民派アピールに冷や水を浴びせる結果となっている。(共同)