「シリコンバレー」というのが、予想できる、もっともな答えだろう。何しろ、近年、サンフランシスコ地域が米国のイノベーションの震源地だった。 フェイスブック創業者のマーク・ザッカーバーグ氏は起業家の夢を体現しているように見える。莫大な資産の大半を社会的大義に寄付する計画を明らかにした最近の発表以降は特にそうだ。 だが、ここに今日の米国経済に関する奇妙な詳細がある。起業活動の本質を理解したいのであれば、目を向けるべき先は、シリコンバレーやザッカーバーグ氏ではない。シンクタンク、カウフマン財団の調査によれば、住民1人当たりの小規模企業の数で測ると、都市部の起業の最大の温床は、今や西海岸ではなくニューヨークだ。 「起業家精神」の点では、ボストンが2位につけ、ロードアイランド州プロビデンスが続く。一方、サンフランシスコは4位で、辛うじてフロリダ州マイアミとオレゴン州ポートランドの上を行く程度だ。一般的