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イオンが岐路に立っている。規模では国内最大級になった同社のPB(プライベートブランド)「トップバリュ」は「質より安さ」の印象が染み付き、ブランドイメージがここ数年で急速に悪化。トップバリュの4割弱を削減する決断を下した(詳細は「イオン、『トップバリュ』を4割弱削減へ」)。不振の背景には、限界に達した中央集権の拡大路線があった。日経ビジネス本誌4月27日号の特集「イオン 挫折の核心~セブンも怯えるスーパーの終焉」では、イオン不振の真相と次に目指す成長の姿に迫った。 なぜ今、大改革に乗り出したのか。グループの中核となる総合スーパー事業を展開するイオンリテールの岡崎双一社長が語った。 イオングループの中核事業である総合スーパーの不振が続いています。 岡崎社長(以下、岡崎):色んな理由を言う人がいますが、本当のところは…うーん…。 現象を分析すると、人が足らなくなりすぎたのでしょう。 長いデフレの
業績低迷にあえぐイオンが、商品政策の中核である同社のPB(プライベートブランド)「トップバリュ」の開発体制を180度転換することが、本誌の取材で明らかになった。 まず、現在6000品目を超えているアイテム数を大幅に削減する。その規模は既存アイテムの4割弱に達する見込みだ。 トップバリュはイオンの看板商品として、これまでグループが総力を挙げて積極的に販売してきた。2014年度には売上高は約7800億円に達している。だが、「安さ」の訴求に偏った商品展開をしてきた結果、ブランドイメージが悪化し、売り場の魅力を損なう一因となっていた。こうした状況に、抜本的なメスを入れる。 イオンは、既存のカテゴリーでトップシェアのNB(ナショナルブランド)商品をベンチマーク(比較対象)にして、トップバリュを開発してきた。カテゴリートップのNB商品に近い品質の商品を、より安く提供することが狙いだ。こうした“NBベン
国内最大の流通グループ、イオンの不調が目立っている。3月下旬に最新決算となる2015年2月期の業績予想を下方修正。連結純利益は350億円と前年の456億円から23%も減益となる見込みだ。それまでは480億円と増益を予想していたが、これで純益が落ち込むのは2期連続。営業減益は3期連続で、市場からは驚きの声が上がった。 イオンはもともと「アジアシフト」「シニアシフト」「都市シフト」「デジタルシフト」という4つのシフトを経営戦略として掲げていた。2015年初に株式交換でダイエーを完全子会社化したのも、その方針に沿ったものだった。 再建から成長……のはずが ダイエーグループは店舗の実に9割が首都圏と京阪神に存在している。イオンはダイエーに「都市シフト」の一翼を任せ、かつ「シニアシフト」もダイエーの主要顧客層を取り込み加速するつもりだった。イオンはダイエーを飲み込み、シナジー効果を狙った。ダイエーと
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