選挙キャンペーン中、トランプ氏はマイノリティ(少数者)や女性、移民について、攻撃的で敵対的な発言をし、時に暴言を吐いたこともあった。トランプ氏を批判する人たちからの暴露によって、一層誇張されたきらいはあるが、それにしてもその言動は従来の常識ではありえないものだ。共和党の内部からも強い非難の声があがり、世論調査の支持率では、クリントン氏におよばない状況が続いてきた。 しかし、選挙間近になり、クリントン氏のメール不正使用問題についてFBI(米連邦捜査局)が捜査再開を公表したことを機に、クリントン氏の支持が下がり、トランプ氏が優位に立った。結局、FBIはクリントン氏を訴追しないこととしたものの、トランプ氏優位の状況は動かなかった。 不満の強い中低所得層からの支持 今回の基本的勝因は、首都ワシントンの既成政治に対する不満が強い、中低所得層の支持を得ることができたからだ。米国には低所得者の方が高所得
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