根拠の無い自信を持つものは愚か者、そう思う人は多いかもしれない。 「あいつ出来無いくせに、自信だけはあるんだよな」 「ダメな奴ほど、妙なプライドと自信がある」 物笑いの種として、かなり多くの場所でそのような話を耳にする。 米国の心理学者、デビッド・ダニング氏とジャスティン・クルーガー氏は 「能力の低いものほど、自分の能力を高く見積もる」 という発表をし、2000年にイグノーベル賞を受賞した。「みんなそう思ってたんだ」という笑いを誘う話である。 しかし、「根拠の無い自信」は必ずしも悪いこととはいえない。むしろ、私は「根拠の無い自信をもつように」と薦める経営者や研究者を何人も見てきた。 彼らは異口同音に、「根拠の無い自信」がない人物は大成しない、と言う。果たして「根拠の無い自信」は持つべきなのかどうか。私はある経営者の話を思い出す。 私はある訪問先で「実力もないのに自信だけはある若手に困ってい
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