太陽光発電は天候に左右されるなど、まだまだ課題が多い=6月、岩手県宮古市の太陽光発電所(大西史朗撮影) 今夏も猛暑に見舞われた日本列島。原子力発電の再稼働がままならない中、火力発電がフル稼働し、幸いにも電力需給に大きな混乱は起きなかった。東日本大震災以降、節電が定着したことに加え、日中に発電量が伸びる太陽光発電の増加も一定の効果があった。しかし、目を凝らすと、九州電力などの管内では、今夏に使用率(供給力に対する需要の割合)が95%以上の需給が「厳しい」日が発生した。昼夜を問わずに発電できる地熱発電や原発と違い、太陽光発電が夜に発電できないことが響いたのだ。また、暖房需要が伸びる冬は夜間に電力ピークがくるが、太陽光発電は戦力として見込めないのが実情だ。再生可能エネルギーの中核として注目される太陽光発電だが、基幹電源にとして力不足な面があることが露わになっている。 ◇ 「いくら日差しの強い夏で