心理戦って、良いよね。 子供の頃、最高に駄々っ子だった。 沢庵が欲しいとスーパーで大の字になる、生粋の駄々ボーイだった。 そんな駄々とは、母親との心理戦。 いかに巧みに母を揺さぶり、欲しいものを手に入れるかの戦いなのだ。 子供の頃に、よくドーナツ店で駄々をこねた。 たくさん食べたいにもかかわらず、母親が1個しか買ってくれないからだ。 これから晩御飯だから、何個も食べてはいけない。 当然のロジックだが、幼少期の私に理屈など通用するわけもない。 ただ沢山のドーナツを食べたいだけなのだ。 夕食が食べられなくなる計算など、最初から予定に入っていないのだ。 だから私は、駄々をこねた。 3個でなければ欲しくない そんな理不尽な駄々をこねるのだ。 それは当時の私が思いつく、最強の心理戦。 1個ならいらない、3個なら欲しいという、母親へのゆすぶりなのだ。 当然母親は、その回答を一刀両断する。 じゃあ食べな