長野・富山県境の北アルプス鹿島槍ケ岳(2899メートル)の北東面にある「カクネ里雪渓」(長野県大町市)は氷河の可能性があるとして、市立大町山岳博物館や信州大などの学術調査団が26日にも現地入りする。調査団は「雪渓内部に氷体(氷の塊)があり、可能性は高い」とみて、氷河の条件となる氷体の流動などを調べる。現存の氷河と確認されれば、国内では北アの剱岳・立山連峰(富山県)の3氷河に続いて4カ所目、県内では初となり、関係者の期待が高まっている。【武田博仁】 【日本初の「氷河」と認定されたのは、ここ】 そもそも氷河とは何か。雪氷学界では「重力によって長期間連続して流動する雪氷体」と定義される。以前は「日本に氷河はない」とされていたが、観測機器の発達もあり富山県立山カルデラ砂防博物館が2012年に剱岳・立山の3雪渓を現存の氷河と確認した。 鹿島槍のカクネ里雪渓については11年6月、同博物館の飯田肇・