海外での食用昆虫ビジネスが活気を帯びている。ここ3年の間にクラウドファンディング「Kickstarter」において、食用コオロギを扱ったプロジェクト4件が目標額に達成しており、総計126万ドルの資金の調達に成功している。 食用昆虫への投資は増えており、前述の4件のうち1つの企画団体(Exo社)はさらに今年(2016年)3月、400万ドルの資金調達に成功したという。日本においても今年3月、徳島大学の研究グループが学術系クラウドファンディング「academist」を通じて、コオロギ養殖技術の開発プロジェクトを立ち上げている。 こういった流れを作った大きなきっかけと考えられるのが、2013年に国連食糧農業機関(FAO)が発表した報告書「食用昆虫─食料および飼料の安全保障に向けた将来の展望─」だ。持続可能な社会にむけた食料生産手段の1つとして、昆虫を推奨している。FAOによれば、2050年に人口は