東京大学法学部。スーパーエリート養成機関として君臨してきたが、東大文科1類から法学部に進学する際、2016年度に定員割れするなど異変が起きている。官僚や弁護士の人気が下がっているためだが、東大法復権の処方箋はあるのか。東大法を首席で卒業後、財務省に入省、弁護士を経てハーバード大学のロースクールに留学した山口真由さんのキャリアを参考に処方箋を探った。 「東大時代の恩師が『法学部の人気が低迷していて頭が痛いよ』とぼやいていました」と話すのは、06年に東大法を首席で卒業した山口さんだ。東大文1のほとんどの学生(1~2年生)は、法学部に進学してきたが、教養学部(後期課程)など他の学部に進む学生が増えている。法学部によると、「定員は400人だが、16年度に定員割れを起こした。3月末時点で17年度は未確定だ」という。 東大受験専門塾「鉄緑会」の冨田賢太郎会長は「うちの生徒の8割近くが理系志望。『理高