日本茶の業界団体である「日本茶業中央会」は6月、抹茶の定義を26年ぶりに改定し、素材や製法を明確にする。 海外では日本食ブームとともに、抹茶の人気も高まっており、厳格な基準を作り、国産抹茶のブランド力を高める狙いがある。 同会の定義は業界基準で強制力はないが、抹茶の定義を今後検討する国際標準化機構(ISO)に反映してもらうよう働きかける。 同会によると、抹茶は、わらなどで覆って日光が当たらないようにして育てた茶葉(てん茶)を粉にして作る。光を遮ることで、香りやうまみが増すという。 現在の定義は、「てん茶を茶臼でひいて微粉末状にしたもの」としか定めていない。新たな定義では「摘み取る前に2~3週間、光が当たらないように覆いをする」と栽培方法に加え、茶葉を高温の蒸気で熱する製法なども具体的に明記する。定義通りに作っていない場合は「粉末茶」に分類し、抹茶と区別する。