大学を出てサラリーマンとして長年働いてきたが、過労とうつで半年間休職することになった。 まとまった時間ができたため、前から気になっていた『資本論』(大月書店の赤い奴で、8巻は読めなかった)と『聖書』(新共同訳で旧約のみ)を、ともに入門書・略解を引き引き必死に読んだ。 そこで驚いたのが、これまで好んで読んできた、自己啓発本やビジネス本の類が、ほとんどこの2冊の縮小再生産であることだった。 特に顕著なのがビジネス本で、ベストセラーになった本の数々が、資本論で書かれていることをひっくり返す(つまり資本論で批判されている資本家の振る舞いをする)ことを勧めているだけだった。 知人に資本論を読んでいると言うと白眼視されることが多かったのだが、そいつが件のビジネス本を好んで読んでいたりするのを見ると、何だかなぁと思うことしきり。 くだらない本に金と時間を費やすのではなく本当に価値のある本を読もうとか、何