「PIXTA」より 国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)が8月に特別報告書を公表しました。この中では、温暖化の進行により食料供給のリスクが高まること、2050年に穀物価格が最大2割以上上昇する恐れがあること、食料生産にかかわって放出される温暖化ガスは全放出量の最大4割弱を占めること、などが指摘され、食品ロスの削減が温暖化対策に有効であることが示されました。 読者のみなさんも、日本国内で相次ぐ豪雨災害や日本近海での台風の出現など「最近、ちょっと異変が起きているのでは?」と感じていることと思います。日本の豪雨や欧米を襲う熱波などの極端な気象現象は、温暖化が原因である可能性が高く、そのような気象の異常は食料の安全保障や陸地の生態系に悪影響を及ぼします。 人口の急増が止まらない地球において、食料供給システムの能力向上は解決すべき喫緊の課題ですが、これが一方で地球の温暖化を加速する結果にな