この夏、沖縄周辺の海域では海水温が平年より高い状態が続き、沖縄県の八重山諸島から鹿児島県の屋久島にかけての広い範囲で、サンゴが白くなり、死滅するおそれが高くなる「白化現象」が広がっていることが、国立環境研究所の調べで分かりました。国立環境研究所では、深刻な被害となった1998年に並ぶおそれがあると指摘しています。 サンゴは、海水温が30度を上回る状態が2週間から1か月ほど続くと白化が起きやすくなりますが、ことしの沖縄周辺の海域は、6月後半から海水温が平年より2度ほど高くなって30度を上回るようになり、7月上旬に一度、下がったあとも8月下旬にかけて30度を上回る状態が続いています。 国立環境研究所では、ことしは、これまでに沖縄への台風の接近が少なく、海水面付近の温かい海水と深い場所の冷たい海水とが混ざることがなかったため、海水温の高い状態が続き、サンゴに影響が出ていると分析しています。サンゴ