家具店の倒産が増えている。帝国データバンクの調べでは「家具店」の倒産が2019年10月までに26件発生、既に2018年全体(13件)の2倍の水準に到達した。東日本大震災が発生した2011年以降で最多となった2017年全体(26件)の水準にも並ぶなど、家具店の倒産増加が目立っている。 経営破綻した家具店の多くは、地元密着で経営を続けてきた「街の家具店」。品揃えで圧倒する大型量販店の台頭に加え、ニッチな高級家具市場と低価格帯市場の二極化が進行したことで、固定客を中心に従来通りの中価格帯で「家具を売る」ビジネスモデルだけでは太刀打ちできなくなったことが、経営難に陥る背景にあるようだ。 近年の国内ホーム家具市場は、大きく二つの変化が訪れている。一つ目は大型チェーン家具店などによる市場の寡占化が進んでいることだ。帝国データバンクの調べでは、2018年の国内家具店の売上高合計は約1兆2300億円。この