朝食シリアルに近づくヒゲナガアメイロアリ。小さなアリにとっては巨大な朝食だ。(Photograph by Asaf Gal and Ofer Feinerman) 重いものを運ぶとき、ヒゲナガアメイロアリは目的地へまっすぐ向かわず、ジグザグに進む。これは仲間のアリとギブアンドテイクをしながら協力し合っているためであることが、新しい研究でわかった。 イスラエルにあるワイツマン科学研究所のエフード・フォニオ氏は4年前、飼い猫の餌が器から勝手に浮き上がるのを目にした。よく見ると、アリの部隊が大きな獲物を頭上に掲げ、巣へ運んで帰るところだった。 動物の世界では個体が協力し合うのは稀だ。ヒゲナガアメイロアリ (Paratrechina longicornis)は無意味に複雑な経路をたどることから、英名でロングホーン・クレージー・アントと呼ばれる。 大きなものを巣へ運ぶ際にこのアリがなぜ、どうやってそ