6,000人以上もの死者を数える、フィリピン、ロドリゴ・ドゥテルテ大統領による麻薬戦争。大統領は、犯罪に対する断固たる姿勢で国民の支持を集め、犯罪者10万人の死体をマニラ湾に投棄して〈魚の餌〉にする、と公約を掲げて選挙運動を戦った。そして、2016年6月の選挙に勝利して以来、ドゥテルテ大統領は、公約の実現に着手した。 フィリピンの現状を知るために、数多の受賞を経験した現地の写真家ジェス・アスナール(Jes Aznar)に、殺害の特徴、詳細を報じるジャーナリストの活動について話をきいた。 取材当時、アスナールは、昼夜逆転の取材生活を5ヶ月も続ていた。昼間に睡眠をとるのは、夜中にマニラのストリートで発生する殺人を取材するためだ。アスナールが撮影した麻薬戦争とその痕跡は、ニューヨーク・タイムズ、ゲッティ、シュピーゲルに掲載されている。 § 具体的に、どのような取材をされているのですか? 警察を追