宅配便大手の佐川急便を傘下に持つSGホールディングス(京都市)が東京証券取引所への株式上場に向け、準備を進めていることが21日分かった。年内にも上場し、調達する資金で、事業拡大に向けた企業の合併・買収(M&A)などを加速する方針。上場時の時価総額は3000億円程度に上る見通しだ。 物流業界は、ドライバー不足による人件費の上昇や、競争激化に直面している。上場によってSGは財務基盤を拡充。国内事業を強化するとともに、アジアを中心とした海外でのビジネスの拡大にも取り組む。 SGは2016年、将来の経営統合を視野に日立物流と資本提携した。両社の16年3月期の売上高を単純合算すると1兆6236億円で、業界2位の規模となる。上場後は首位の日本通運(1兆9091億円)を追い上げる考えだ。