IDTの社長兼最高経営責任者(CEO)を務めるGregory L. Waters氏は2015年12月15日に都内で行った会見で、「ZMDIの買収により、シグナルコンディショニング、パワーマネジメントといった製品が新たに加わり、ポートフォリオが強化された。顧客層に関しても相互補完関係にあり、顧客数は大きく拡大した」と語り、事業領域を広げることを狙った買収であるとした。 特に、ZMDIの買収で期待するのが、これまでIDTとして本格的な展開をしてこなかった自動車市場での事業規模拡大だ。ZMDIは、車載向け半導体を主力とし、現状の年間売り上げ規模8000万米ドルの「ほとんどを自動車向けで売り上げている」(Waters氏)とする。「ボッシュなど地元ドイツ企業をはじめ、多くの自動車メーカー、電装品メーカーとの取引き実績を持ち、良い事業を展開してきた。今後も車載成長市場で成長できる道筋が見えている」とW