最近、映画「おくりびと」を見た人からメールで、都会で失業して故郷の山形に戻って、納棺師という必要な仕事だけど陽の当たらない仕事をして地味に生きていくっていうライフスタイルに、共感を覚えた、と言って来た。 私はこの映画を知らなかったので、ホームページなどで予告編をいくつか見て概略を承知した。(http://www.okuribito.jp/) 都会で楽団のチェロ奏者をしていた主人公(本木雅弘)が、楽団が突然解散し、失業して故郷の山形に戻るところから物語は始まる。まずは郷里で仕事を探すことになり、募集広告に騙されて山崎努演じる納棺師の会社に行くと、半ば強引に社員にさせられてしまう。納棺師とは、遺体をととのえ、化粧して棺に納める仕事をする。 しかし、そんな死者を扱う仕事に就いたことを妻(広末涼子)は「汚らわしい!」と激しく嫌って、家を出ていってしまう。 主人公は、納棺の仕事を手伝ううちに