最近、自分を追い詰めている人が多い。「もっと頑張らないといけない」「もっと成長しなくては」、と。だが、精神科医で立教大学教授の香山リカさんは、頑張り過ぎずにほどほどに生きる「ほどほど論」を提唱する。香山さんに聞く「ほどほど論」の最終回をお届けする。(聞き手=ノンフィクションライター・神田憲行) * * * 香山:最近思うのですが、日本人の「人生の成功モデル」が貧弱すぎる。 ――というと? 香山:大きな収入を得ることしかない。私の診察室には、経済的に成功を収めても家庭が崩壊し、「こんなことなら平凡な人生の方が良かった」とため息つく人が少なからず来ますよ。 この間ラジオ番組を製作している人と話をしたんですが、その番組は夕方の5時半に流れるんだそうです。「主なリスナーは主婦ですか」と訊ねると、「いえ地方では5時に仕事を終えて5時半には帰宅しているビジネスマンの男性も多いんですよ」とおっしやってい
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く