今年の成人の日は、所用があって、自転車で都内を走り回っていた。 サドルの上から街場の風景を眺めてみるに、成人式に振り袖を着る女子の数は、明らかに増加している。 理由のひとつは、振り袖の値段がリーズナブルになったかららしい。 たしかに、私が新成人だった当時は、和装一式の値段は数十万円が相場だった。 レンタルでさえ、着付けとコミで数万円は下らなかったはずだ。 それがいまは、50万円を超える値段のブツは、むしろ少数派になっているのだそうで、なるほど、そういう意味では、うちの国の経済と文化は、少しずつでも健全化しつつあるということのかもしれない。 そんなことより、前々から私が不思議に思っているのは、成人式に集まる新成人の出席率が、年々高まっているように見えることだ。 聞くところによると、記念品の贈呈が廃止され、式典に費やす予算を節約する自治体が増えているにもかかわらず、成人式への出席率は、平成に入
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