【ワシントン=青木伸行】米海軍専門紙「ネイビー・タイムズ」は8日、軍事筋の話として、南シナ海のスプラトリー(中国名・南沙)諸島に中国が建設している人工島の12カイリ(約22キロ)内に、オバマ政権が近く、米軍艦船を航行させる可能性があると伝えた。 同紙によると、海軍側はオバマ大統領の承認を待っており、近く判断が下されると見込んでいるという。 一方、英紙フィナンシャル・タイムズ(電子版)は米政府高官の話として、2週間以内に踏み切る可能性があると報じた。 国防総省と軍は今年5月ごろから、国際法で領海と規定されている12カイリ以内の海域とその上空に、艦船と航空機を活動させ、中国を強く牽(けん)制(せい)するよう大統領に繰り返し進言している。 これに対し、オバマ大統領らは自制し、承認を与えないままの状況が続いている。