その頃のぼくは、週末になると近くの質屋に入れられるものなら何でも持込んで、モデル代にして写真を撮るということを繰り返していた。時には布団まで持込んだこともあるが、写真を始めると聞いた叔父が記念にと贈ってくれた外国製の金時計も流してしまった。これだけはいまでもひどく後悔している。 そんなとき無償で卒業制作に協力してくれたのはELEANOR, この日は年末の28日で誰もいない静かな新宿御苑、機材は多分ニコンFだったと思うがレンズは憶えていない。 毎日を写真だけで生きていた、あと数日で60年代も終わるころだった。 © All rights reserved.
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