漢方処方をみていく上で、その処方を構成している一つ一つの生薬の性質に注目することは大切なことです。なぜなら漢方処方は、薬草の研究(本草学)と陰陽五行説などの東洋医学思想が、長い年月の間に結びつき、生まれてきたものであるからです。古代中国の薬草研究者は、その生薬の寒熱の性質と味(これらをその生薬の気味といいます)を分類し、それが人体にどのように作用していくかを経験により習得していきました。そしてこれらは5世紀の後半に、陶弘景によって「神農本草経」にまとめられました。 今日傷寒論などに見られる処方も、その時代に突然創作されたのではなく、長い年月の間、試行錯誤され見出された、生薬の絶妙な気味の組み合わせと言えます。
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