この本は今年1年間で読んだ本の中で最も印象の残る本である。Gawandeは精神科医でも精神療法家でもない。写真はgawande.comで見ることができる。内分泌系を専門とするインド系米国人の外科医である。エッセイストとしての知名度の方が高いだろう。ニューヨーカー2009年6月号に書いた“The cost conundrum”は今年の米国雑誌賞を受賞している。私はこの記事からGawandeのことを知った。時折,聞いているScientific AmericanのPodcastの中で紹介されていたのである。経済的に似通った2つの米国のある地域で1人あたりのメディケア医療費が二倍の差がある。その背景には医師の医療行動のパターンの違いがあった。Gawandeは病院経営者に直接会いに行き,話を聞く。外野からは患者を検査漬けにしているような経営者もそれなりの理由がある。記事の中には,どこにも“金儲け主義
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