近頃、美容やダイエットに関連する文脈で「ボディパーツ」という言葉がよく使われるようになってきた。従来なら「身体部位」などと訳していた英語のbody partsをカタカナ表記にした言葉だが、「パーツ」というと自動車や機械などの部品を連想させるため、あたかもロボットやサイボーグのように、個々のボディパーツを理想のパーツと交換できるかのごとしである。 ある日の夕方、リンポポ州チフディ村在住のマシュドゥ・ムンゼレレという名の男性(35歳)が遠出先のソホヤンドウという土地から自宅に帰ろうとしていた。自分の村まではずいぶんと遠く、ヒッチハイクしか手段がなかった。すぐに白いカローラが停まってくれた。渡りに船とはこのことである。 カローラには既に5人が乗車しており定員に達していたが、それでも彼らは、ムンゼレレさんを車内に迎え入れてくれた。運転しているのは男性で、助手席には老婆が座っていた。後部座席に3人の