中国を代表するIT企業「百度」(Baidu)が作成したアプリ開発キットに、不正プログラムが仕込まれていることが発覚した。不正プログラムが仕込まれたアプリは1万4000以上。 この中には人気アプリの多くが含まれているため、おそらく中国のアンドロイドユーザーのほぼ全員が影響を受けたことになる。 このとんでもない事態は、いったい何が原因なのか。百度の企業体質、中国という国の体質、二つの方面から考えてみたい。 世界を揺るがす「Moplus」事件 2015年11月、ウイルス対策ソフト大手のトレンドマイクロは、中国検索大手「百度」のアンドロイド用アプリ開発キット「Moplus」で作成されたアプリに、バックドアが備わっていたことを発表した。 最大で1万4000ものアプリに深刻なセキュリティの問題があるという。 「Moplus」で作成されたアプリがインストールされたスマートフォンは、「フィッシングサイトへ