「ナショナリズムというより、ナルシシズム」 今年7月、人口学者のエマニュエル・トッド氏のインタビューを行った。その合間に雑談をしていたときのことだ。話題がナショナリズムに向いた際に彼は何気なくこう言った。 「日本はナショナリズムというよりも、ナルシシズムだろう」 ナルシシズム? 東アジアでの様々な問題がこじれていることなどを受け、日本のナショナリズムが高まっているような感覚はたしかにある。しかし、「ナショナリズムというよりナルシシズム」とはどういうことだろうか――。 トッド氏はシンプルにこう述べた。現在の日本には、国家を強大なものにしたいという意志を感じないからだ、と。 人口学者である彼からしてみれば、人口減少の一途をたどり続け、大きな危機を目前にしているにもかかわらず、いまだに移民を受け入れることも、移民を移民と呼ぶことすらも躊躇する日本に対しては、ナショナリズムと言うよりもナルシシズム
まとめ 「実際のところドイツ軍慰安所ってどうだったの?結構えげつないことしてたみたいだけど・・・」 ドイツを見習え!でお馴染.. (前回までのあらすじ) 「日本は反省すべきだけど、なんで他の国の戦時性暴力は国際的に追求されないのだろう?」という疑問に、 良識派からは「他国の例を挙げても、自国の犯罪行為が正当化されるわけではない。」と正論が返ってきます。 しかし、これは疑問に対する答えではなく、正当化を試みる人にだけ有効な、道徳的マウンティングに過ぎません。 それどころか、どうも一部の人間には他国の人権侵害を軽く見せようとするフシがある・・・ https://togetter.com/li/1072415 それじゃあ「ドイツを見習え」でお馴染みのドイツ軍が犯した戦時性犯罪と、 それに対する取り組みを調べてみよう!というまとめです。 「慰安婦問題はきちんと解決した方がよい」と日本に向けて教戒さ
韓国の文在寅(右)にとっては民主主義より民族主義?(今年4月) KOREA SUMMIT PRESS-POOL-REUTERS <朝鮮半島の2つの国家と付き合う上で、日本に欠けている視点が1つある。韓国人と称しようが朝鮮人と名乗ろうが、彼らは同一民族だ。本誌最新号「日本と韓国:悪いのはどちらか」特集より> 朝鮮半島の2つの国家と付き合う上で、日本に欠けている視点が1つある。それは彼らが同じ民族だ、という認識である。「同じ民族が他者によって分断されるほど悲しいことはない」というのが、2度の世界大戦を経た20世紀のコンセンサスだろう。ここでいう分断民族とは東西ドイツと南北朝鮮、それに内外モンゴルだ。 3つの民族の分断はいずれも、日本と関係している。米英ソは日本と同盟していたドイツとの戦争にほぼ勝利した1945年2月、クリミア半島のヤルタで日本帝国にいかに対処するかを議論した。日本の北方四島をソ
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