異次元緩和や物価目標の導入にあたり、政治が果たした役割は少なくない。リフレ派の国会議員として現在の金融緩和の素地をつくった山本幸三元衆院議員に、当時の経緯を聞いた。――アベノミクスの仕掛け人と言われ、日銀の異次元緩和を演出しました。「私が最大の危機感をもったのは、2011年の東日本大震災だ。20兆円規模の国債を発行し日銀に引き受けてもらい、救済・復興しようという狙いで超党派の議員連盟を立ち上
日銀による「異次元」の金融緩和が始まって4日で丸10年。 黒田東彦総裁が打ち出した大量の国債購入と資金供給の拡大による緩和策は「黒田バズーカ」と称された。現金と日銀の当座預金残高を合わせたマネタリーベース(資金供給量)は10年で約5倍の水準に拡大したが、2%の物価目標の安定的な達成は今もできていない。 【ひと目でわかる推移グラフ】「黒田日銀」下の資金供給量 日銀が4日発表した2022年度末の資金供給量残高は675兆8401億円だった。新型コロナウイルスに伴う資金繰り支援策の縮小で、前年度末からは縮小したものの、12年度末(146兆410億円)の5倍近くに達した。 黒田総裁は13年4月、就任直後の金融政策決定会合で、資金供給量を年間60兆~70兆円増加させ、2年間で倍増させる大規模緩和策を導入。大胆な緩和を通じて人々のインフレ期待を呼び起こし、「2%の物価目標を2年で達成できる」と強調した。
東京・丸の内にあるSMBC日興証券の債券ディーリングルーム。柳沼宏和・金融市場部長は最近、後輩のディーラーから相談を持ちかけられることが増えてきた。内容は大抵、日本が「金利のある世界」に戻った場合、どう対応すればいいのかということだ。 シリーズ「検証・異次元の10年」は計5回です。 ラインアップは次の通りです。 第1回 資産バブル 第2回 増える非正規 第3回 失われた経験 第4回 「ゾンビ」のレッテル 第5回 地銀の悲鳴=7日午前7時公開予定 国債は満期になると、元本が満額返済され、一定の利子も受け取れる「安全資産」だ。満期前の国債でも市場で売買することができ、その舞台となるのが債券市場だ。国内外の売り手と買い手から寄せられる大量の注文を仲介するのがディーラーの主な仕事だ。 国債の市場での動きは少し分かりにくい。「市場で売られて値下がりすると、金利が上がり」、逆に「市場で買われて値上がり
資金供給量、5倍に拡大 「黒田バズーカ」から10年―物価目標達成せず・日銀 2023年04月05日07時40分 【図解】「黒田日銀」下の資金供給量の推移 日銀による「異次元」の金融緩和が始まって4日で丸10年。黒田東彦総裁が打ち出した大量の国債購入と資金供給の拡大による緩和策は「黒田バズーカ」と称された。現金と日銀の当座預金残高を合わせたマネタリーベース(資金供給量)は10年で約5倍の水準に拡大したが、2%の物価目標の安定的な達成は今もできていない。 歴代最長10年、黒田日銀に幕 限界挑戦も目標届かず―植田氏に託す「出口戦略」 日銀が4日発表した2022年度末の資金供給量残高は675兆8401億円だった。新型コロナウイルスに伴う資金繰り支援策の縮小で、前年度末からは縮小したものの、12年度末(146兆410億円)の5倍近くに達した。 黒田総裁は13年4月、就任直後の金融政策決定会合で、資金
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く