【ニューヨーク=斉藤雄太】日銀がデフレ脱却のために繰り出したマイナス金利政策や長期金利の誘導策を解除し、長期にわたる金融緩和の正常化に踏み出した。海外の有識者は今回の措置をどう評価しているのか。日銀や日本経済の動向に詳しい米ピーターソン国際経済研究所のアダム・ポーゼン所長に聞いた。――日銀の政策転換をどう評価しますか。「日銀は大きな変化をするという過剰な期待が高まるなかで、適切な対応を取った
参院予算委員会前に黒田東彦日銀総裁(左)と談笑する安倍晋三首相=国会内で2013年5月8日午前9時14分、木葉健二撮影 「異端」の金融政策が幕を閉じる――。安倍晋三政権期の経済政策「アベノミクス」の一翼を担う形で導入された異次元の金融緩和策からの脱却を日銀が決めた。かつての常識を破る大胆さから「壮大な社会実験」とも呼ばれ、11年間に及んだ異次元緩和。日本経済に何をもたらしたのか。 「ようやくここまで来た」。ある日銀幹部は感慨深げに語った。異次元緩和という長いトンネルの出口が見えたからだ。 「白から黒へ」の体制転換 始まりは2013年4月までさかのぼる。 「2%」「2年」「2倍」。黒田東彦氏は総裁に就任すると、さっそく長期国債などの大量購入を通じ、従来の2倍の資金を供給する異次元緩和を決定。直後の記者会見で示したのが、赤字で「2」を強調したフリップだった。 日銀はモノやサービスの価格を安定的
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く