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  • 2010・6・24(木)新国立劇場創作委嘱 池辺晋一郎:「鹿鳴館」初演

    2024-08 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 新国立劇場中劇場  6時30分 三島由紀夫の戯曲を原作に、池辺晋一郎が作曲した新作オペラ。 力作だということは充分理解できる。 だが、日の創作オペラが昔から常に抱えて来た問題――長く引き延ばされて発音される言葉、日語の抑揚とは全く異なる不自然な音程の跳躍など――は、やはり今回も解決されていない。 それに、言葉を支えるオーケストラ・パートは、それぞれに応じてその都度多彩な響きを生んでいるのだが、それらが大きくドラマ全体の流れと起伏を構成するという形になっていないので、常に断片的な音楽が延々と続いて行くような印象を与えられる。正直いって、90分におよぶ長さの第1部(続けて演奏される第1・2幕)は、気分的に些かもたれるものであった。 しかし、ストーリーが緊迫の度

    2010・6・24(木)新国立劇場創作委嘱 池辺晋一郎:「鹿鳴館」初演
  • 2010・3・22(月)地方都市オーケストラ・フェスティバル2010パスカル・ヴェロ指揮 仙台フィルハーモニー管弦楽団

    2024-08 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » トリフォニーホール 3時 今年の地方都市オーケストラ・フェスティバルは、20日~28日に開催中。参加団体は大阪シンフォニカー響、大阪センチュリー響、仙台フィル、群馬響、京都市響。その他室内楽参加として広島響とセントラル愛知響が名を連ねている。 パスカル・ヴェロが4年前の4月に仙台フィルの常任指揮者に就任して以来、このオーケストラの音には明確な個性と色合いが備わって来ているのは、周知の通り。 私はこの1年ばかり聴く機会がなかったが、久しぶりに聴いてみて、いいオーケストラになったとつくづく感じ、嬉しくなった。弦や管の音色に艶があり、響きも良く、声部の交錯には濁りがほとんどなく、しかも演奏にはノリがある。 もちろんレパートリーにもよるけれども、今日の曲目――ベルリオ

    2010・3・22(月)地方都市オーケストラ・フェスティバル2010パスカル・ヴェロ指揮 仙台フィルハーモニー管弦楽団
  • 2009・10・22(木)ウィーン音楽祭in OSAKA 2009 第6日ウィーン楽友協会合唱団 「天地創造」

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » いずみホール (大阪) 昼の新幹線で、博多から再び大阪に戻る。 ウィーン楽友協会合唱団の来日は30年ぶり――つまり1979年にカラヤン&ベルリン・フィルと来て、普門館でヴェルディの「レクィエム」他を歌って以来だ。もうそんなに年月が経ってしまったのかと思う。 今回は大阪のみの公演で、今夜のハイドンの「天地創造」と、24日の大植英次指揮大阪フィルとの協演による「ドイツ・レクィエム」との二つを歌うだけ。 ウィーン楽友協会合唱団(Wiener Singverein)は、今回は70人を超す大編成での登場。 さすがにその音楽性の素晴しさは、喩えようもない。アンサンブルの精度とか、音色の透明さとかいう点ではもっと上に来る合唱団もあるかもしれないが、ヒューマンな温かさや音楽の馥郁

    2009・10・22(木)ウィーン音楽祭in OSAKA 2009 第6日ウィーン楽友協会合唱団 「天地創造」
  • 2009・7・1(水)藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団 東京公演

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » サントリーホール サン=サーンスの「死の舞踏」を演奏会で、それもこのように正面切った演奏で聴く機会は、ごく稀である。今日は、陰々滅々たる妖怪の音楽というより、威勢のいい死神(ソロはコンマスの岩谷祐之)に率いられたダイナミックな魔物の一団といった雰囲気の、すこぶる豪壮な「死の舞踏」であった。 2曲目は、吉松隆の左手のためのピアノ協奏曲「ケフェウス・ノート」の改訂2管編成版東京初演――と銘打って、舘野泉をソリストに迎えての演奏。何とも甘美で快い作品。彼はソロ・アンコールでカッチーニの「アヴェ・マリア」(吉松編)を弾いたが、これもまた高級イージー・リスニングといった感。 休憩後には、藤岡が得意とするシベリウス。今日は「第1交響曲」。 凄まじく噴出するような演奏で、打楽器

    2009・7・1(水)藤岡幸夫指揮関西フィルハーモニー管弦楽団 東京公演
  • 2009・4・25(土)金聖響の神奈川フィル常任指揮者就任披露定期

    2024-08 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » 横浜みなとみらいホール 金聖響が、神奈川フィル常任指揮者に就任した。 その最初の定期は、ハイドンの「時計交響曲」とベートーヴェンの「英雄交響曲」。アンコールにベートーヴェンの「プロメテウスの創造物」序曲。さすがに人気の金聖響、ホールはほぼ満席である。 このプログラム、アンサンブルを整えるのには、絶好のレパートリーであろう。かなりリハーサルを重ねたことを思わせる演奏であった。 とはいえ、このオーケストラの特徴ともいえる音のエネルギーの少なさ、音量の小ささ、最弱音のか細さは、最初のうち根強く残っており、音楽の生気の不足は如何ともし難いと感じさせたのは否定できぬ。 それがやっとどうやら解放に向かいはじめたのは、「英雄」第2楽章マジョーレのクライマックス以降だったであ

    2009・4・25(土)金聖響の神奈川フィル常任指揮者就任披露定期
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    hrkntr 2009/04/26
    ウェブでの神奈川フィルの演奏は良い評判が多いので、「演奏水準は、必ずしも芳しくない」に驚きつつ、「カーテンコールでの異様な光景」は客として見てると残念かも。
  • 2008・12・6(土)シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団ストラヴィンスキー:「エディプス王」GP

    2024-08 « 12345678910111213141516171819202122232425262728293031 » NHKホール 11時 夜には、これの番がある。同時刻、サントリーホールでは東響がアダムズの「フラワリング・トゥリー」を日初演し、東京芸術劇場では「イリス」の上演がある(もちろんコンサートも数知れずだが、聴きたかったのはこの3つ)。結局今回はN響の事務局に頼み込んで、こちらの方はGP(総練習)を聴かせてもらうことにした。 前半に「ミューズの神を率いるアポロ」が演奏され、後半に演奏会形式でこの「エディプス王」が演奏される。 リハーサルのため、歌手たち――ポール・グローヴズ(エディプス)、ペトラ・ラング(ヨカステ)、ロベルト・ギェルラフ(クレオン、伝令)、デイヴィッド・ウィルソン=ジョンソン(ティレシアス)、大槻隆志(羊飼)――はフル・ヴォイスは出さないが、デュ

    2008・12・6(土)シャルル・デュトワ指揮NHK交響楽団ストラヴィンスキー:「エディプス王」GP
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    hrkntr 2008/12/10
    ラジオで聴いてた。平の語り、はまり過ぎ。
  • 2008・11・16(日)下野竜也指揮読売日本交響楽団スメタナ:連作交響詩「わが祖国」全曲

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 東京芸術劇場 マチネー さすがに読売日響は、下野にとってすでに気心知れたオーケストラ。 この曲でも、8月末に松でサイトウ・キネン・オーケストラを指揮した時の演奏に比べると、格段のニュアンスの細やかさが感じられる。「ヴィシェフラド」の最後の部分のようにゆっくりと歌うところ、「モルダウ」のように木管群が主題を精妙に受け渡して行くところなど、臨時編成のオケではなかなかこうは行かなかっただろう。下野は、このような読売日響の豊満な音色と、アンサンブルのバランスの良さを存分に楽しみつつ指揮しているようにみえる。 最後の「ブラニーク」も、骨太なエネルギーだけでなく、闘いの末に訪れる勝利の讃歌といったものまでを感じさせる演奏だ。私自身の好みとしては、コーダではさらにテンポを速め

    2008・11・16(日)下野竜也指揮読売日本交響楽団スメタナ:連作交響詩「わが祖国」全曲
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    hrkntr 2008/11/19
    祝着w
  • 2008・10・20(月)下野竜也指揮読売日本交響楽団のヒンデミット

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » サントリーホール 「下野プロデュース・ヒンデミット・プログラム」の第2回。 前半に「シンフォニア・セレーナ」、後半に「前庭に最後のライラックが咲いたとき(When lilacs last in the door-yard bloom'd)~愛する人々へのレクイエム」。 いくら定期ではあっても、これはかなり思い切った、渋いイメージの曲目編成だ。読売日響の意欲的な姿勢が評価されてよかろう。客席に隙間がかなり多かったのは残念だが、拍手は大きく、かつ長かった。オーケストラのこういう努力はいつか必ず報われよう。実際の演奏を聴けば、当に魅力的なプロなのだ。 今日の演奏では、何といっても読売日響を制御する正指揮者・下野竜也の真摯な気力がすばらしい。ちなみに彼は、このオーケスト

    2008・10・20(月)下野竜也指揮読売日本交響楽団のヒンデミット
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    hrkntr 2008/10/25
    「何でもいいから、髪を伸ばしてくれたまえ。」
  • 2008・10・12(日) びわ湖オペラ「サロメ」

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 滋賀県立芸術劇場 びわ湖ホール 僅か9ヶ月の間にR・シュトラウスのオペラを、それも非凡な水準の新プロダクションを二つも制作するというのは、日のオペラ界にあっては偉業と言うべきであろう。 沼尻竜典(芸術監督)とびわ湖ホールが、2月の「ばらの騎士」に続き、今回は「サロメ」を成功させた。彼が指揮する大阪センチュリー響の濃密な快演と、日人のみで編成された歌手陣の健闘、カロリーネ・グルーバーの新解釈演出による、見事な上演だった。 これはポルトガル国立サン・カルロス劇場との共同制作。 まずはグルーバーの演出だが、基的なコンセプトは多分こうだろう。 ここでのサロメは、来は異常な怪物でもなんでもなく、思春期を迎えている普通の少女(スカートにソックスという服装)なのだが、両

    2008・10・12(日) びわ湖オペラ「サロメ」
  • 2008・5・3(土)「ラ・フォル・ジュルネ」 本名徹次指揮ベトナム国立交響楽団

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 東京国際フォーラム hall A 恒例となったラ・フォル・ジュルネ(「熱狂の日」音楽祭)2008、今年のテーマは「シューベルトとウィーン」。 昼頃までは昨日同様、雨に祟られたが、東京国際フォーラムでの人出はまずまずの様子、慶賀祝着の至りだ。日頃クラシックのコンサートになど億劫で来られないというような親子連れが、それほどポピュラーでもない作品の演奏に耳を傾けている光景はすばらしい。まだの方は、一度行ってごらんになるといい。6日まで開催されている。演奏会以外にもいろいろ面白い催し物もあるし、べるものもある。 とはいうものの、私自身はあの雑踏と賑やかさはどうも苦手で、歩いているだけでヘトヘトになるので、今回もチラリと覗くだけである。聴きに入った演奏会は、わずかにこれ一

    2008・5・3(土)「ラ・フォル・ジュルネ」 本名徹次指揮ベトナム国立交響楽団
  • 2008・4・29(火)藤岡幸夫指揮 関西フィル「レニングラード」

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » ザ・シンフォニーホール(大阪) 再び激震に襲われている大阪のオーケストラ界で、経営も決して楽ではない自主運営の関西フィルハーモニー管弦楽団が頑張り続ける。 3月の第200回定期では常任指揮者・飯守泰次郎がワーグナー・プロを指揮(東京公演も行なった。3月30日)。続いて今日の4月定期では、首席指揮者・藤岡幸夫がショスタコーヴィチの交響曲第7番「レニングラード」を指揮した。 西濱秀樹事務局長のプレ・トークによれば、「大編成でカネのかかるものばかりやっているので、なんか『終り』っぽい、なんて言われましたが、そんなことは絶対ない」とのこと。こういう時代だからこそ、自主運営オーケストラの意地を見せようとばかり気合をこめている姿勢は、尊敬に値するだろう。今年1月から定期は完売

    2008・4・29(火)藤岡幸夫指揮 関西フィル「レニングラード」
  • 2008・3・29(土)地方都市オーケストラフェスティバル第3日秋山和慶指揮広島交響楽団

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » すみだトリフォニーホール 昨日(第2日)の大山平一郎指揮大阪シンフォニカー交響楽団と、今日のマチネーの飯森範親指揮山形交響楽団は、いずれも別の会合とかち合ったため、残念ながら聞きのがした。 もっとも、後者のブルックナーの「第4交響曲」は、すでに昨年1月、山形テルサのホールで聴いていた(ライヴCDも出ている。オクタヴィア・レコード OVCX-00037)。夕方、楽屋で飯森氏に会ったら、「山形の時の演奏とは水準がもう全然違ってますよ。だめですよ聴かなきゃ」と威張られてしまった。 で、今日聴けたのは夜の公演、秋山和慶指揮広島響の演奏会。 グリーグの「抒情組曲」、シンディングの「ヴァイオリン協奏曲第1番」(日初演とのこと)、スウェンセンの「交響曲第2番」と、ノルウェーの

    2008・3・29(土)地方都市オーケストラフェスティバル第3日秋山和慶指揮広島交響楽団
  • 2008・3・30(日)地方都市オーケストラ・フェスティバル第4日小泉和裕指揮 九州交響楽団

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » トリフォニーホール (マチネー) 今日は一転してチャイコフスキー・プロ。「エフゲニー・オネーギン」からの「ポロネーズ」「ヴァイオリン協奏曲」「交響曲第4番」、アンコールで「オネーギン」の「ワルツ」という名曲の組み合わせ。 現首席指揮者・ミュージック・アドヴァイザーの秋山和慶は、前夜の広島響(音楽監督・首席指揮者を兼任している)の演奏会を指揮したので、今回は元首席指揮者の小泉和裕が振った。 そうなれば秋山や、前シェフの大山平一郎が指揮する時とは全く異なったタイプのカラーが出るのは当然だが、とにかく朗々とよく鳴る。30年前のこのオケを思うと、うたた感ありだ。それだけ若い優秀な楽員が主力を占めるにいたったのだろう。 弦の分厚いうねりや、金管の底力ある咆哮は、小泉特有のも

    2008・3・30(日)地方都市オーケストラ・フェスティバル第4日小泉和裕指揮 九州交響楽団
  • 2008・3・30(日)地方都市オーケストラ・フェスティバル第4日飯守泰次郎指揮 関西フィルハーモニー交響楽団

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » トリフォニーホール (夜) 「関西フィル最初で最後のワーグナーですよ! 聴いてください!」と、先日このオケの西濱秀樹事務局長が言って回っていた。 冗談で言っているのか気で言っているのか解らぬが、彼は関西のノリというのか、プレトークなどで藤岡幸夫(同団首席指揮者)と組むと、まじめな顔をして何とも面白い話をする人だから、何となく迫真性がある。 たしかに、ハープ4台、4管編成、ワーグナー・テューバ多数にティンパニも2人、といったような大編成は、基楽員数50数名のこのオケには負担ではあろう。 とはいえ、このところワーグナーで乗りに乗っている常任指揮者・飯守泰次郎との絶妙なコンビぶりを誇示するには絶好のプログラムであったことは事実である。 プログラムは、前半に「ニュルン

    2008・3・30(日)地方都市オーケストラ・フェスティバル第4日飯守泰次郎指揮 関西フィルハーモニー交響楽団
  • 2008・1・25(金)関西二期会 R・シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」

    2024-04 « 123456789101112131415161718192021222324252627282930 » 新国立劇場中劇場 地方のオペラ団体が頑張ってやっている、とか、体当たり的な熱演、といったお定まりの誉め言葉を書いておけば当たり障りなく済むかもしれないが、そんな簡単な話でもないだろう。そういう言い方は、地方の音楽活動をバカにして、対等に見ていないことを示すものだからだ。 それゆえ歯に衣着せずに言えば、今回の上演、R・シュトラウスのあの跳躍の多い音程がこなしきれず、しかも最高音域では無理な絶叫になってしまう主役歌手たちの歌唱には、身の置き所もないような気持になってしまう。飯守泰次郎が指揮する関西フィルハーモニー管弦楽団も、少人数でピットに入ると、日頃のステージでの演奏には及びもつかぬ痩せた響きと化す。そして、松重孝による写実的な演出は・・・・。 こういう「洒落たオ

    2008・1・25(金)関西二期会 R・シュトラウス「ナクソス島のアリアドネ」
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    hrkntr 2008/01/26
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