http://book.akahoshitakuya.com/cmt/9024778 本書で作曲家・矢代秋雄の言葉が引かれている。「私が望むよい演奏とは、私が楽譜に書ききれなかったことを推察し、見出し、解釈し、具体的に示してくれるようなものを指すのである。」(p.129)これは演奏(に限らず小説や映画)といった実践的な行為は、作品であると同時に批評でもあるということを思い出させてくれる。本書でスポーツ(水泳、体操、フィギュアスケートなど)との相違が語られる場面では粗さが目立つものの、さすがに演奏、練習法、環境、楽器、音楽界等々の認識には具体性が常に伴って実証的なので面白かった。 ピアニストは指先で考える (中公文庫) 作者: 青柳いづみこ出版社/メーカー: 中央公論新社発売日: 2010/12/18メディア: 文庫購入: 2人 クリック: 3回この商品を含むブログ (9件) を見る