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ブックマーク / zenn.dev/mizchi (41)

  • TypeScriptの型と値とバリデーション

    TypeScript質的に自分に型が付与されていると思っているだけの JavaScript です。 いくら型を付与しようが、それが実行時に影響を与えることはありません。 コードレビューをしているとここを誤解している人が当に多いです。何度も解説しているのですが、なかなか浸透しないので、TypeScript におけるバリデーションという視点で記事を書くことにしました。 あと TS でバリデータ使って色々作ろうとしている友人と、プログラミング始めたてで zodopenapi を使っいる友人がいたので、彼らが想定読者です。 型と値の名前空間 TypeScript 上での名前空間(スコープ)は2つに分類できます。 値: 実行時にランタイム上のメモリに存在するもの 型: 静的解析時にのみ参照可能なもの。コンパイル時に完全に消滅する。 TypeScript は基的に JavaScript

    TypeScriptの型と値とバリデーション
  • プログラマ視点での生成AIとの付き合い方

    プログラミングについて、最近考えてることについてのポエム。 基的に、 GPT-4 と Claude-3-Opus を使った経験を念頭に置いて話をする。機械学習エンジニアではないので、あくまで利用者に徹した視点での話。仕事で生成AIを使ったパイプラインを作ったりはしている。 生成AIの進化速度を予測しておく 今大事なことは、今AIがどの程度の性能かという定点の話ではなく、その進化の速度を認識すること。 コード生成というタスクにおいて、生成AIモデルを人間に当てはめると、こんな感じの人物像を自分は持っている。 GPT-4: プログラミング経験2年目の大学2年生 Claude-3-Opus: プログラミング経験3年目の大学3年生 ここでいうn年目は、業務経験ではなく、プログラミングの単位がある大学での、教育課程としての経験年数。今のひたすら学習量を増やす方式だと、単に1年に1年分ぐらい賢くなっ

    プログラマ視点での生成AIとの付き合い方
  • 生成AIのコード生成に適したモジュール構成とワークフロー

    tl;dr ディレクトリ構成と運用を先に考えた それに従ってコード生成を行うCLIツールを書いた 想定ディレクトリ構成 こういうディレクトリ構成を考えた。 xxx-module/ deps.ts mod.ts mod.test.ts lib.ts v0.ts v1.ts v*.ts README.md PROMPT.md 外部依存はすべてここで宣言しないと使えないとする。スコープを小さくすることで、精度を上げる。 v*.ts バージョニングされたファイル。生成される度に、新しい v*.ts を生成する。都度コミットして git history から引っ張り出してもいいが、コマンド叩く単位で git に保存をしたくないので、こうした。 lib.ts と deps.ts から依存を import する。 複雑なコードを生成させる時、ある種のブラックボックスとして扱うことがあるので、どの時点で動

    生成AIのコード生成に適したモジュール構成とワークフロー
    hush_in
    hush_in 2024/04/26
  • Deno first でやっていく

    去年末ぐらいから Deno を使う割合がグッと増えてきた。最近のJS関連は7割ぐらい deno 環境の VSCode でコードを書いている気がする。 今回はいくつかの実例を示しながら、実際に Deno 使えるじゃんというイメージを持ってもらうためのユースケースを紹介していく。 というか、 deno が普及してくれないと、自分が作ったツールの紹介を全部 deno のインストールから書かないといけなくなる。みんなインストールしといて。 最初に: なぜ Deno を使いたいか 一番の問題点、Node は新しいプロジェクトを一式整えるための手間が非常に重い。 とくに ts で書いたものを他の環境に渡すための方法が未だにしんどい。ある環境で動いたコードをそのままコピーしても、プロジェクト設定の非互換を踏む可能性が非常に高い。 deno にそういう側面がないとは言わないが、非常に少ない。とくに TS

    Deno first でやっていく
  • MoonBit が WebAssembly 時代の理想(の原型)だった

    最近 moonbit という言語を知ったのですが、これが調べれば調べるほど好きになる言語だったので、紹介させてください。 文法的には GC 付きの Rust で、 WebAssembly にコンパイルされます。とくに CDN Edge Worker 上での実行を想定しているようです。もう好き。 注意: まだ若い言語なので、これから言語仕様がガンガン変わっていくと思われます。あくまで現時点での情報です。 tl;dr Pros だいたい GC あり Rust と捉えていい 文法面のキャッチアップが容易 ライフタイムの難しさを考えなくていい すでに vscode 拡張やパッケージマネージャ等のエコシステムが整っている Cons まだ安定していない / しばらくはソースコードが公開されない 現時点では学習リソースやパッケージ数が足りず、書き手の腕力が求められる はじめに: JS/TS/Rust

    MoonBit が WebAssembly 時代の理想(の原型)だった
  • TypeScript の条件型と分配法則、あるいはユニオン型の写像

    TypeScript の Extract について調べていたら、自分がユニオン型の分配法則について何も理解していなかったことに気づいたので、記事にまとめておく。 Extract の基的な使い方 // https://typescriptbook.jp/reference/type-reuse/utility-types/extract type Grade = "A" | "B" | "C" | "D" | "E"; type FailGrade = Extract<Grade, "D" | "E">; //=> "D" | "E" これは単に ("A" | "B" | "C" | "D" | "E") & ("D" | "E") のインターセクションを取ってるだけなのでは? と今まで考えていたが、全然違った。 Extract 型の TypeScript 上の定義はこうなっている。

    TypeScript の条件型と分配法則、あるいはユニオン型の写像
  • previs: 面倒なマークアップは AI にやらせる

    自分はフロントエンドのロジックを考えるのは得意なんですが、CSS は苦手です。 なので 自分は AI にコード変更を依頼して実行結果を目視でプレビューしつつ、その生成結果を受けいれるかどうかの判断だけすればよくね?と考えて、それを CLIとして実装してみました。 ボタンの色を書き換えるという簡単な例ですが、こんな感じで動きます。 主に React Component の修正をターゲットにしていますが、class(Name) を書き換えることを優先するプロンプトを与えているので、ロジックを保ちつつ、見た目を綺麗にするためのツールになっています。 実装した背景 vscode ターミナル上で画像を表示できる OpenAI API はgpt-4-vision-preview のモデルで画像をアップロードして認識させることができる これらを使って、vscode terminal で実行することを前提

    previs: 面倒なマークアップは AI にやらせる
  • TS環境のmangle最適化ベストプラクティス

    // in const longLongVar = 1; console.log(longLongVar); // out const o = 1;console.log(o); 主に terser や esbuild のポストプロセスとして行われる。 この記事では mangle のベストプラクティスについてまとめる。当は jsconf.jp で話したかったが、時間がなかった。 例えば vscode(体)では外にexportされないプライベートメンバを mangle することで大幅なコード量の削減に成功している。 Shrinking VS Code with name mangling ライブラリ作者やサードパーティスクリプト作者に必要な技術だが、一般的なコードにも適用できる話でもある。何度か自分の発表資料に書いてきたが、単体記事になってないのでここでまとめておく。 極限環境で最終ビル

    TS環境のmangle最適化ベストプラクティス
  • モノレポの手癖を deno で CLI ツールを作って楽にしたい

    deno で CLI ツールを作っていたら楽しくなって色々作っていた。 課題: モノレポの諸々の操作がだるい npm/pnpm/yarn の workspace を使っていると、次のようなディレクトリ移動が段々面倒になってくる。 foo を build して bar を build してルートから bar のテストを流す、みたいなことをするとこういう感じになる。 $ cd packages/foo $ pnpm build $ cd ../bar $ pnpm build $ cd ../.. ## コマンドの中身を確認 $ cat package.json | jq ".scripts" { "test": "pnpm test:foo && pnpm test:bar", "test:foo": "cd packages/foo && pnpm test", "test:bar": "

    モノレポの手癖を deno で CLI ツールを作って楽にしたい
  • 2023年のシェル環境構築

    tl;dr fig starship zsh fzf sheldon なぜ vscode の .vscode/tasks.json が fishと非常に相性が悪い。とくに fish-nvm を使っていると、fish 経由のパス実行時に node と npm へパスが通らない。 そもそも fish を使っていた理由は autocomplete を快適にするためだったが、1年ぐらい Fig を使っていて、補完はこれを任せていいと気づいた。 Fig はこういうやつ そもそも fish の拡張コマンドを使わないように生活していた。方言を覚えたくない。というか bash 拡張や zsh 拡張もあんまり覚えたくない。

    2023年のシェル環境構築
  • Markdown のコードブロックでLSPを動かす VSCode 拡張を作った

    これができる拡張を作った。 TypeScriptHTMLCSS の LSP を動かせるようにしたので、 markdown 内部で補完が走る。 TypeScript に関しては補完だけではなく型診断の結果を表示している。 .md だけではなく .mdx にも対応している。 インストールと設定 インストールした上で .vscode/settings.json に次の設定を書く。 { "markdown-code-features.enable": true, // to enable completion in markdown "[markdown]": { "editor.quickSuggestions": { "comments": true, "strings": true, "other": true } } } 基的に、markdown-code-features.

    Markdown のコードブロックでLSPを動かす VSCode 拡張を作った
  • 「理論上は最強」の Qwik/QwikCity を、フロントエンドの共通基盤にできないか

    Qwik をマイクロフロントエンド基盤として使えないか検討していて思いついた色々。副産物で色々作った。 tl;dr Qwik は理論上は最強。だが難しい qwik-react を使えば選択的に Qwik/React を切り替えられるので、 Astro と同じメタフレームワークとして使えそう React 以外もその気になれば対応できるはず => qwik-svelte と qwik-vue を実装した 最終的な問題は Qwik が流行るかどうか Qwik/QwikCity とは何か Qwik は SSR First なUIライブラリで、 .tsx の React 方言からコンポーネントを生成する。 import { component$, useSignal } from '@builder.io/qwik'; export default component$(() => { return

    「理論上は最強」の Qwik/QwikCity を、フロントエンドの共通基盤にできないか
    hush_in
    hush_in 2023/08/21
  • AI 時代のコードの書き方, あるいは Copilot に優しくするプロンプターになる方法

    Copilot をオープンベータ直後から長く使っていて、また補助的に ChatGPT も使いながらコードを書いていて、なんとなくコツがわかるようになってきた。 自分は生成モデルのことは表面的な理解しかしてない。雑にバックプロパゲーションの実装の写経したり、Transformer の解説とかは読んだが、にわかの域を出ていない。 あくまで利用者として生成モデルから吸い出したプラクティスになる。 基的に TypeScriptRust での経験が元になっているが、他の言語にも適用できる話ではあると思う。自分は TypeScript はかなり得意だが、 Rust はあんまり書けるわけではなく、Rust の学習で ChatGPT を頼ろうとして失敗しているというステージ。 Copilot / ChatGPT とどう付き合うか まず、前提として ChatGPT も Copilot も、コード生成

    AI 時代のコードの書き方, あるいは Copilot に優しくするプロンプターになる方法
  • TypeScript 本体のコードを読んでみよう

    みんなお世話になっている TypeScript のコードを読みたいと思ったことはないだろうか。読んだ。 一週間ぐらいかかった。完全に読み切ったとは言えないが、概要は掴んだ。 なかなかに複雑でドメイン知識を得るのが難しかったので、これから読む人向けに、登場人物や概念を整理して紹介したい。 読んだのは 2023/6/8 時点で git clone したコード。 最初に: 自分のゴール設定 複数ファイルにまたがった参照を、 TypeScript の Language Service が提供する findReferences() や findRenameLocations(), goToDefinitions() を使って、インクリメンタルに書き換えたかった。 Terser を使うと、今触ってるオブジェクトが何で、何のメンバを書き換えたかの情報が残らない。これを TypeScript のレイヤーで

    TypeScript 本体のコードを読んでみよう
  • TS のクラスを型とその関数に変換するコンバーターを書いた

    $ npm install @mizchi/declass $ npx declass input.ts # -o output.ts export class Point { x: number; y: number; constructor(x: number, y: number) { this.x = x; this.y = y; console.log("Point created", x, y); } distance(other: Point) { return Math.sqrt(Math.pow(this.x - other.x, 2) + Math.pow(this.y - other.y, 2)); } } export class Point3d { constructor(public x: number, public y: number, public z:

    TS のクラスを型とその関数に変換するコンバーターを書いた
  • CSSを持たない Headless な UI ライブラリと ChatGPT によるマークアップ生成を試してみる

    いまさら気づいたけど Headless 系のUIライブラリが一番 AI と相性いいのではないか。 ロジックはプログラマで書けて自由度高いし、コンポーネントのネスト構造から意図を読み取れるだろうし、class 名は自由に書けるから意図を表明しやすい。 それをプロンプトとして ChatGPT or Codex にそのまま投げて書かせる、ができる。 というわけで vite + react + radix-ui + vanilla-extract で実験してみた。 プロンプト あなたは凄腕のマークアップエンジニアです。 radix-ui は Headless UI ライブラリで、UIとしてのセマンティクスのみを持っています。 次のコードは React + radix-ui + vanilla-extract で書かれた React コンポーネントです。 // Popover.tsx import

    CSSを持たない Headless な UI ライブラリと ChatGPT によるマークアップ生成を試してみる
  • lizod: 1kb 未満の zod の精神的後継

    作った。 lightweight-zod だから lizod。 npm install lizod -S で使える。 tl;dr 各種フロントエンドCloudflare Workers で zod のビルドサイズが邪魔になっている メソッドチェーンと便利なユーティリティを全部捨てた zod 風のバリデータを作った zod の 57kb に対して lizod は 1kb 以下 これが動く // Pick validators for treeshake import { $any, $array, $boolean, $const, $enum, $intersection, $null, $number, $object, $opt, $regexp, $string, $symbol, $undefined, $union, $void, type Infer, type Valid

    lizod: 1kb 未満の zod の精神的後継
  • フロントエンドとSPA職人の目指したものの歴史と概略

    年末年始にフロントエンド論みたいな記事をいくつか見たが、僕ら古のSPA職人がやってきたフロントエンドという職域と目指していたものが失伝しかけている気がするので、ここに時代ごとに何を考えていたか、雑に書き殴る。 注意点として、 2004から始まるが、自分がプログラミングを始めたのが2010, 業務としてコードを書き始めたのが 2012 なので、解像度が高いのはそれ以降になる。 tl;dr 2004: 動き出す HTML 2011: 構造化のはじまり 2015: 贅沢品としてのSPAとコミュニティ分化 2017: 貧者のSPA 2019: 守破離としてのパフォーマンス 2004: 動きだす HTML AJAX の時代。要は XMLHTTPRequest で取得したコンテンツに応じて、動的書き換えをDOM書き換えを行うこと。今では名付けるほどでもない操作だが、HTMLが静的なものをやめたことは、

    フロントエンドとSPA職人の目指したものの歴史と概略
  • 現代のオブジェクト指向の class の割れ窓化と宣言的プログラミング

    オブジェクト指向には、カメラがやっとついたころのガラケーのイメージがある - きしだの Hatena の件。基的には同意。ただちょっと切り口が違うので自分の意見を言っておく。ただ、このテーマで何度か書こうとして失敗していて、今回も成功しているとはいえない。 宣言的プログラミングの時代 現代の主流は「宣言的プログラミング」であると思っている。これはリソースの宣言と、その状態遷移の手続きや振る舞いの付与が中心にある。 宣言型プログラミング - Wikipedia その代表的な例がフロントエンドReact と、バックエンドの k8s で、どちらも時系列に基づいた状態の宣言と、フレームワーク側による状態遷移処理、 Reconcillation(調停) が基礎にある。 フロントエンドとバックエンドという両極端な世界で、この変化が起きたのがこの時代を反映したものであると思う。 例えば、jQuer

    現代のオブジェクト指向の class の割れ窓化と宣言的プログラミング
  • Cloudflare D1 がヤバい

    まだ検証足りないけど、マジで想像通りのブツなら魂震えるかもしれん…。 Announcing D1: our first SQL database Cloudflare D1 = Edge SQLite Cloudflare D1 は Cloudflare Worker で、つまり CDN Network 上で sqlite が動きます。これだけなら普通の sqlite ホスティングなんですが、もちろん Cloudflare が出すからにはそれだけではなく、CDN Edge 上に Read Replica がバラ撒かれた sqlite になります。ヤバくないですか? 僕はヤバいと思いました。 このヤバさを知るために、Cloudflare が開発した基盤についていくつか抑えておく必要があります。 Durable Objects は CDN 上の Actor モデルを構築できます。この Acto

    Cloudflare D1 がヤバい
    hush_in
    hush_in 2022/05/12