【ロンドン=伊東和貴、ニューヨーク=真鍋弘樹】シリアでの化学兵器使用疑惑で、北大西洋条約機構(NATO)のラスムセン事務総長は30日、「アサド政権に対する国際的な対応で、NATOの役割は見いだせない」とデンマーク紙に語り、NATOとしては、米オバマ政権が検討する軍事介入に参加しない方針を明らかにした。 緊迫シリア情勢 一方で、「誰が化学兵器の在庫を保有し、攻撃する手段を持っているか。アサド政権だと言わなければならない」とも話し、NATO加盟国の米国やフランスが検討する軍事介入への賛意を示唆した。 一方、国連などによると、シリアに派遣されていた国連調査団は31日早朝(日本時間同日午前)、ダマスカスのホテルを離れた。同日中に出国する見通しだ。潘基文(パンギムン)事務総長は同日、調査状況について報告を受けるが、調査団が採取した試料の検査を終え、結論を出すにはまだ時間がかかる見込みだ。 続きを