1960~70年代に兵庫県姫路市で8年間だけ運行した旧姫路市営モノレールの「大将軍駅」(同市高尾町)の取り壊しを前に13日、ファンらを招いた見学会が開かれた。14日までの2日間で700人が見学する予定。 駅は10階建てビルの3、4階にあり、上層階は賃貸住宅。ビル内を軌道が貫き、当時は先進的な姿で注目を集めた。昨年5月までに住人が退去し、9月からビルごと取り壊される。 駅は使われなくなってから初の公開で、ファンらは朝からホームや駅名表示板の撮影などをした。川崎市から来た会社員(33)は「いつか見たいと願っていた。一度モノレールに乗ってみたかった」と話した。 モノレールは66年5月に姫路―手柄山間(営業区間1・6キロ)で開業。唯一の中間駅だった大将軍駅は乗降客が少なく、2年足らずで通過駅となった。モノレール自体も経営難で74年に運休し、79年に廃止となった。(高橋孝二)