岡山市のJR岡山駅で08年3月、岡山県職員假谷(かりや)国明さん(当時38)が線路に突き落とされて死亡した事件で、殺人罪などで起訴された大阪府大東市の少年(19)の初公判が27日、岡山地裁(磯貝祐一裁判長)であった。少年は「間違いありません」と起訴事実を認める一方、弁護側は責任能力の程度について検察側と争う姿勢を示した。 弁護側は「善悪を弁識して自己を制御する能力が、著しく低い状態ではなかったが、広汎性発達障害の影響などで、問題があった」と主張。さらに、少年が07年7月に進学について父親と話し合っている際、父親から「もう頑張らなくていい」などと言われた言葉を引きずっていたとして、「事件の約8カ月前から不安定な精神状態だった」と訴えた。 一方、検察側は冒頭陳述で、「少年は事故当時の状況を明確に記憶しているほか、確実に人を殺すという目的にかなった行動をとっており、(犯行に至る)経過も理解で