概要 生物学的な脆弱性を抱える子どもは、成長過程のなかでの虐待などの被害を受けやすく、虐待などの被害体験が加害・触法行為に関連するということが昨年度の企画調査から明らかになっている。本プロジェクトでは、まず加害少年の被害の影響を中核に心理メカニズムや家族背景を、発達障害などの生来の脆弱性を有する少年を主たる対象として解明し、心理的社会的介入の効果の検証を行う。次に、生物学的な脆弱性をもつ少年が、被害を受けることなく地域で安定した生活を送ることを可能にするため、家族と少年のための治療教育的プログラムを開発し、そうしたプログラムの知見を弁護士や保護司等の関係者が理解したうえで少年の更生への取り組みと、少年の包括的な被害予防が可能になるための地域サポート・システムの構築を目的とする。 プロジェクトで取り上げる社会問題の現状や背景・社会的ニーズ 生物学的脆弱性をもつ子どもが、成長過程の被害体験をし