トルコとアルメニアの関係が改善の方向に向かうかに見えた、昨年10月の両国の国交樹立と、関係発展の合意文書の調印だが、その後、頓挫している。批准の見込みもない。これにナブッコの問題が関係しているようだ。 トルコとアルメニアの関係のもつれについて、トルコ側背景の一端については、先日「トルコが脱世俗国家へと変貌しつつあるようだ: 極東ブログ」(参照)でもふれたが、やっかいな「アルメニア人虐殺」(参照)問題がある。現状蒸し返しのようにも見えないことはない。アルメニア側も一度はトルコに歩み寄ったものの譲りがたい思いがあるようだ。批准についてもアルメニアから率先して行いたくはないとしている。 7日付けの"Radio Free Europe / Radio Liberty"というサイトでは、アルメニアのサルキシャン大統領は、「トルコとの歴史認識のすりあわせなどナンセンスだ」という見解を報じている(参照)
厳しい寒さの中で幕を明けた2009年初頭、英国の電力需要はピーク時に59ギガワット(GW)に達した。 そのうちの45%強は北海のガスを燃料とする発電所からもたらされた。さらに35%ほどが石炭、15%弱が原子力、残りがその他諸々の動力源で賄われた。 緩やかな経済成長が再び始まると仮定すれば、英国がこれと似たような状況に対処するには、2015年までに64GW程度の電力が必要になるというのが妥当な推測だ。それだけの電力をどこから手に入れればいいのだろうか。 北海のガスは英国に大きく貢献してきたが、供給量は1999年にピークをつけた。それ以来、供給量は半減しており、2015年までにはピーク時の3分の1に落ち込む見通しだ。また2015年までには、現在国内に10基ある原子力発電所のうちの4基が閉鎖される予定で、新たな原子力発電所が稼働するのは、それから何年も先になる。 一方、石炭は手に負えない
2002年10月、オーストリアのウィーン国立歌劇場で、トルコ、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、オーストリアの欧州連合(EU)5カ国の代表は、ジュゼッペ・ヴェルディの「ナブッコ」というオペラを鑑賞していた。 ナブッコは4幕の長いオペラで、紀元前6世紀を舞台にしたロマンチックなストリーである。その世界に憧れたのだろうか。5カ国代表は、新たに建設しようとする天然ガスパイプラインに「ナブッコ」という名前をつけた。 ナブッコは、カスピ海沿岸の天然ガスを南欧へ供給する。トルコのエルズルムから南オーストリアの天然ガス中継地、バウムガルテン・アン・デル・マルチまでの3300キロメートルを結ぶ大パイプラインである。ロシアを迂回して、トルコ、ハンガリー、ルーマニア、ブルガリア、オーストリアの5カ国を通過する。建設予算は約80億ユーロに達する。 欧州は消費する天然ガスの約40%をロシアへ依存している。ナブッ
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