アジア太平洋経済協力会議(APEC)を11月に控え、各国の要人を迎える準備が着々と進む横浜市で、静かに進行している計画があった。横浜オタク文化発信計画――。市内では数少ないメード喫茶を経営する平沢雄介さん(31)が旗振り役になって、大学とタッグを組み、横浜の「オタク系」ショップの地図を作成したり、「オタク学」のトークショーを企画したりと意気盛んだ。 元衆院議員秘書の平沢さんは、東京・秋葉原で流行していたメード喫茶を視察。ビジネスとしての可能性を感じて2006年に横浜市内でメード喫茶「Honey Honey(ハニー・ハニー)」を立ち上げた。 メード喫茶を営業するうちに、同人誌やトレーディングカード、フィギュアといったオタク系ショップが市内に散在していることを知った。「横浜駅周辺には40軒近いショップがあるが、雑居ビルの上層階にあることが多く、目立ちにくい。横浜には370万人が住み、当然需