■東日本大震災時の福島第一原発事故の関係で,いまだに福島県をはじめとする東北に対する風評がネット等で続いています.現時点では福島県において小児の甲状腺癌は見た目の数字は多くても,それだけでは増えたと結論づけれない状況です.その理由としてスクリーニング効果,過剰診断が挙げられます.以前に津田論文がEpidemiology誌にpublishされてますが,循環論法に陥っている内容で,あの内容では増加したかどうかはまったく分かりません.今回紹介する論文は,実際に甲状腺の腫瘍径を調べたものです. ■もともと成人の甲状腺癌のほとんどは癌と呼ぶには予後がかなりいいことが知られており,小児においてもその傾向が示唆される結果です.甲状腺癌発生初期の小さな結節は成長速度が速いが,一定の大きさになると増殖が止まるため,これからの患者の長いであろう人生を考えれば,過剰診断を防ぐ上で,すぐに細胞学的診断はやりにいく
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