ブックマーク / drmagician.exblog.jp (9)

  • 【文献】福島での若年の非浸潤性甲状腺癌では,過剰診断を防ぐ上で,すぐに診断すべきではない | EARLの医学ノート

    ■東日大震災時の福島第一原発事故の関係で,いまだに福島県をはじめとする東北に対する風評がネット等で続いています.現時点では福島県において小児の甲状腺癌は見た目の数字は多くても,それだけでは増えたと結論づけれない状況です.その理由としてスクリーニング効果,過剰診断が挙げられます.以前に津田論文がEpidemiology誌にpublishされてますが,循環論法に陥っている内容で,あの内容では増加したかどうかはまったく分かりません.今回紹介する論文は,実際に甲状腺の腫瘍径を調べたものです. ■もともと成人の甲状腺癌のほとんどは癌と呼ぶには予後がかなりいいことが知られており,小児においてもその傾向が示唆される結果です.甲状腺癌発生初期の小さな結節は成長速度が速いが,一定の大きさになると増殖が止まるため,これからの患者の長いであろう人生を考えれば,過剰診断を防ぐ上で,すぐに細胞学的診断はやりにいく

    【文献】福島での若年の非浸潤性甲状腺癌では,過剰診断を防ぐ上で,すぐに診断すべきではない | EARLの医学ノート
  • 【統計】p<0.05時代はついに終焉か?米国統計学学会による声明 : EARLの医学ノート

    p<0.05時代はついに終焉か?米国統計学学会による声明 ■米国統計学学会(the American statitional Association:ASA)がp値の適切な使用と解釈に基づく6原則による「統計学的有意性とp値に関する声明」を発表した.6原則は以下の通り.(1) P-values can indicate how incompatible the data are with a specified statistical model. P値はデータが特定の統計モデルにどの程度適合しないかを示すことができる. (2) P-values do not measure the probability that the studied hypothesis is true, or the probability that the data were produced by rando

    【統計】p<0.05時代はついに終焉か?米国統計学学会による声明 : EARLの医学ノート
    ichiharu12
    ichiharu12 2016/03/12
    連続的な世界をどこかで白黒つけなければいけない現実がもたらしたp<0.05だけど、その基準自体は政治がもたらしたものということは知っておいて損ないよね。あとこれを根拠に科学が否定されもしないことも。
  • 【文献】米国ではサプリメントに関連した有害事象で年間2万3千人の救急受診がある | EARLの医学ノート

    ■基的に私はサプリメントの摂取を推奨していません.サプリメントの多くが効果をRCTによって検証されていないにもかかわらず,一般市民が盲目的に購入し,摂取しているのが現状です.百歩譲って害がなければ問題ないとしてもいいかもしれませんが,有害との報告が実は多数でています.しかしながらマスコミはスポンサーの関係もあるのかなぜかこの事実を報道しません. ■閉経後女性のサプリメント内服で死亡率が上昇することが知られており(Arch Intern Med 2011; 171: 1625-33),38772名の調査による多変量解析で,マルチビタミンで2.4%増加,ビタミンB6で4.1%増加,葉酸で5.9%増加,鉄で3.9%増加,マグネシウムで3.6%増加,亜鉛で3.0%増加,銅で18.0%増加という結果でした.バイアスが低いRCT47報180938名のメタ解析(JAMA 2007; 297: 842-

    【文献】米国ではサプリメントに関連した有害事象で年間2万3千人の救急受診がある | EARLの医学ノート
  • Epidemiology誌の津田敏秀氏の甲状腺癌の論文について | EARLの医学ノート

    ■この件はこのブログで触れる予定ではなかったのですが,インターネット上のとある場所に書き込みがあり,思うところがあって記事を書きました. ■東日大震災に伴う福島第一原発事故においてはインターネット上で様々な情報が飛び交っているのは御承知の通りで,その中にはデマが多数混じっていること,これらのデマに便乗して活動している学者がいることも事実です.その上で,とりわけ注目されている小児の甲状腺の問題はこの4年間で多数のデータ報告が出てきました.放射能の影響がどの程度あるのか,今後も見ていく必要がありますが,少なくともデータを客観的かつ公平にバイアスなく解析・考察する必要性がでてきます. ■そのような中,先日,岡山大学の津田敏秀先生の論文がEpidemiology誌にpublishされました.甲状腺癌の推移のモニタリングは今後も必要であり,データを解析しようとした津田先生の姿勢は,内容の妥当性は別

    Epidemiology誌の津田敏秀氏の甲状腺癌の論文について | EARLの医学ノート
    ichiharu12
    ichiharu12 2015/10/16
    このような批判が出るくらいならどうしてそもそもacceptされたのだろうと疑問。
  • 【論文】医療ジャーナリストの報道の情報ソースは? | EARLの医学ノート

    ■日には数多くの医療ジャーナリストがいて,さまざまな番組,書籍などで情報発信を行っています.注意すべきは,医療ジャーナリストはその情報に一切の責任を負わないことです.たとえ間違った情報を発信して,それが原因で人が死んでも医療ジャーナリストが法的に裁かれることはありません.そして我々医療従事者と違い,その情報発信力は絶大です.マスコミの医療監修は不十分で,視聴率重視ですから,デマに近い反医療的発言でもめったに訂正することはありません.言論の自由とやらに保護されている書籍も同じです.そして,この間違った医療情報発信に対して間違いを指摘してきた医療従事者を医療ジャーナリスト側からシャットアウトしてしまうケースもしばしば見られます.ここで特定の人物を名指ししたりはしませんが,そういう医療ジャーナリストがはびこっているのが現実です. ■医療ジャーナリストはあくまでも素人です.論文を片っ端から読んで

    【論文】医療ジャーナリストの報道の情報ソースは? | EARLの医学ノート
    ichiharu12
    ichiharu12 2015/02/16
    癌医療をはじめとして、医療を取り巻く社会的環境についての研究も増えてきた。私自身もいずれこういった分野に携われればと考えてる。
  • エボラ出血熱疑いへの対応(1) ~西アフリカ滞在歴のある国内発熱患者4例を見て~ | EARLの医学ノート

    エボラ出血熱疑いへの対応(1) 1.エボラ出血熱疑いの4症例とその対応 ■11月8日までに報道されたものでは,エボラ出血熱が流行している西アフリカ(ギニア,リベリア,シエラレオネ)に滞在歴を有する発熱患者が下記の通り日で4例発生している.1.沖縄での事例(10月16日IASR速報) 西アフリカに10か月滞在後帰国,10日後にかかりつけ医院を受診,薬剤処方して帰宅し,3日後に別の病院を受診して渡航歴判明.入院した病院ではマラリアの可能性が高かったとしてエボラ出血熱を想定した感染対策はなされず.最終的にマラリアの診断. 2.羽田空港での事例(10月27日) リベリアに2か月間滞在歴のある男性が羽田空港で発熱がみられたため隔離入院.エボラウイルスは陰性. 3.東京都町田での事例(11月5日) リベリアから11月1日に帰国し,検疫所から監視対象となる.11月5日に発熱,感冒症状があり町田の診療所

    エボラ出血熱疑いへの対応(1) ~西アフリカ滞在歴のある国内発熱患者4例を見て~ | EARLの医学ノート
    ichiharu12
    ichiharu12 2014/11/09
    “申告者の情報をマスコミが晒してしまったことは今後善意の自己申告者がいなくなることを意味する」と批判されている”
  • 【雑感】製薬メーカーによるマスコミ向けセミナー | EARLの医学ノート

    ■青木眞先生が「市中病院で見る世界の感染症セミナー」中止のお知らせをされていたので何事かと思い詳細を見てみると,原因は薬事日報3月4日の記事だった.リンクを見たらすぐ分かるので製薬メーカー名はもう伏せません.以下引用.抗菌薬適正使用を行っている先生方はこれを見ておそらくは頭にアラートが鳴るのではないだろうか?【塩野義製薬】最も強い薬剤を短期投与‐抗菌薬適正使用でセミナー http://www.yakuji.co.jp/entry35009.html 塩野義製薬は2月26日,「グローバルにおける感染症治療」をテーマにマスコミ向けセミナーを開催し,竹安正顕海外事業部長が,世界の感染症を取り巻く現況と治療薬の適正使用に対する同社の取り組みを語り,抗菌薬のグローバルスタンダードについて,「最も抗菌力の強い薬剤の短期間使用を地道に行うことにある」と強調した. 竹安氏は,日では少ないカルバペネム耐

    【雑感】製薬メーカーによるマスコミ向けセミナー | EARLの医学ノート
  • 塩野義製薬のインフルエンザの啓蒙CM・サイトについて | EARLの医学ノート

    ■多数の医療関係者が批判している塩野義製薬のインフルエンザの啓蒙CMについて,既に青木眞先生をはじめ多数の医師がブログで問題点を指摘しているため,もうブログ記事にしなくてもいいか,とも思ったが,インフルエンザ診療に携わる医師としてここは声をあげておく必要があるかと思い記事をアップした. ■問題のCMはこちらから見ることができる. 「ちゃんと知ろうインフルエンザ治療のこと」http://www.shionogi.co.jp/influ/ このCMでは,子供をもつ主婦+尾木ママの女子トークで始まる.「インフルエンザって早期治療がいいんだって」のセリフで始まり,尾木ママが「点滴薬まであるんだって」と加わり,最後は「インフルエンザ 早期治療 で検索を」で終わる.さらに,このサイトでは,インフルエンザがどのような病気か,かかったらどうしたらいいか,どんな治療薬があるか,について解説している.おそらく

    塩野義製薬のインフルエンザの啓蒙CM・サイトについて | EARLの医学ノート
    ichiharu12
    ichiharu12 2014/01/14
    わかりやすいしバランス感覚の良い批判だと思う。ただし医療関係者またはある程度知識のある人向けかな。
  • 【雑感】イレッサ訴訟,最高裁が上告棄却し原告敗訴 | EARLの医学ノート

    ※今回は雑感です.一般人も読む可能性があるため,薬剤名は商品名で記載しました. ■肺腺癌の治療薬であるイレッサ®(一般名Gefinitib,AstraZeneca社製造販売)の副作用による間質性肺炎で患者が死亡し,遺族ら原告団15名が国と製薬メーカーであるAZ社相手に訴訟を起こした裁判は,最終的に平成25年4月12日に最高裁で「国とAZ社に責任はない」として上告を棄却し,原告団が敗訴する結果で8年間にわたるイレッサ訴訟が終結した. ■マスコミはこの結果に対して最高裁の判断を批判,国の責任を追及する内容を報じている.インターネット上でもこのマスコミの流れにのって最高裁,国,AZ社を批判している声が見受けられる.一方,Twitterでは私をはじめ複数の医師が今回の裁判のどこに問題があったかを指摘する内容をツイートし,議論にもなっている.その中で分かったのは,多くの人が裁判の詳細を知らず,医師の

    【雑感】イレッサ訴訟,最高裁が上告棄却し原告敗訴 | EARLの医学ノート
    ichiharu12
    ichiharu12 2013/06/01
    ブクマするのを忘れていたので今更だが。
  • 1