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ブックマーク / www.michioakita.jp (37)

  • ブックマーク - Information

    2005年頃ある「ピーク」が自分とまわりにありました。 そのピークとは「コミュニケーション」だったと思います。 ネットにブログというものが広がってそこで自分の考えと近い共感 をしてくれもしわたしも共感を覚える人達が5人10人と集まった時 期でした。人数では推し量れない充実感がありました。 勉強会や講演に参加してくれて、その日か数日後にはその感想が言 葉となってブログに掲載され相互に確認できる、そんなすてきな コミュニケーションがありました。 残念な事にしだいにみんなの更新の頻度が下がり、それとともに自 分のブックマークからも消えていきました。 学生だから書けた事。独身だから書けた事。子供がいないから書け た事。そういう仕事だから書けた事。 それらが3年5年と経つうちに変化が起こり、書けなくなる。 この頃第二の変化がみんなに起きているように感じています。 書けなくなった人達がまた書き始めた

  • これは「やや」洗濯機ではない - Information

    この洗濯機にはちょっとしたエピソードがある。 発売されて間もなく、多分国内で最初に展示された関西の大型スーパーへその 様子を見に行った。 平日の夕方、洗濯機が沢山ならんだ売り場で少し離れて「鑑賞」していたら そこに小さい子供を連れた若い奥さんが来て洗濯機を見て歩いていた。 次の瞬間笑ってしまった。この洗濯機を見る寸前できびずをくっると返してそ の場を立ち去ったのだ。 わたしは思った「洗濯機に見えなかったんだろう」と。 実はわたしのコンセプトは「洗濯機に見えない洗濯機」だった。 洗濯機は、だれでもわかるように「超成熟商品」に位置する。 新しい洗濯機を買ったといっても別段親戚や友達を呼んだりはしないだろう。 ましてや3万円ぐらいの製品ではもっとそうだろう。 その「盛り上がらない気持ち」を盛りあげるのは使った感動だろう。 わたしは普通は青色の透明パネルをフタから取った。そして真っ平ら

  • かっこ良い事・かっこわるい事 - Information

    その時の相手の表情が忘れられない事もいくつかありますが、ひとつ思い出しました。 会社に入った翌年だったでしょうか、大学のイベントでOBと学生の展示会を開きたい という話があってそこに毎日コンペで優勝したわたしの作品も是非展示したいという 希望がそのイベントを企画した後輩が尋ねてきました。 今であれば学校と学生さんの事を考えてよろこんで作品を提出したのでしょうが、当時 はそんな「自慢たらしい事」はしたくなかったと思い(了見が狭かった)断ってしまっ たのですが、それ以上に後輩が衝撃を受けたのは、わたしが会社に入った頃にデザイン 室と打ち合わせ場所のパーテーションを兼ねた「棚」の設計をしていた事を聞いて 『えーほんとですか』と空いた口がふさがらない様を見て。そんなすごい事をいったと 思っていない自分が驚いてしまいました。 たぶん入った早々日一のデザイン賞を取った「優秀な」先輩がま

  • 幻 - Information

    まさにこの写真のように「売るほどあった」80mmが手元から無くなりました。 今月dinerで開かれる「ティーハウスムジカ」のために10個ほどの80mmを大工さんに お送りしたのを最後に数ヶ月前に作られたロット分がすべてセラミックジャパンさんに も無くなってしまいました。 しばらく製造が止まります。 80mmを扱いたいという申し出を何店もいただいていて、かつ雑誌にも紹介されるよう になった状態での休止です。 2ヶ月前に、dinerで開催されたトークショーでセラミックジャパンの大橋社長がオーデ ィエンス目の前で実演してくださった80mmの形成で見事に失敗をしたのを見て、この 製品を作る事がいかに難しいかを体験しました。それを30人近くの人に同時に体験して もらえた事が良かったと思っています。 それを踏まえているからこそ『出来ないんです』という事をここに素直に書けたのです。 大橋社長

    idiotcomputer
    idiotcomputer 2011/06/28
    80mmが製造工程の問題でしばらく生産中止
  • 残るもの - Information

    昨年の暮れに結構な数のブログを削除しました。同様にこれまで見ていた様々な サイトのブックマークも消しました。 同様にこれまで使っていたモノのいくつかも処分しました。 かつては壁に掛かっていたポスターや写真の額も部屋のすみに片付けました。 殺風景といっても良い空間ですが、面白いもので部屋で作業をしているとパソコ ンの画面のにぎやかさと、iTUNEから流れてくる音楽そして窓からと天井の照明 器具からおりてくる光でけっこうなにもない部屋がなにか気のようなもので十分 に「満ちた」感覚になるものです。 「残すのではなく、残るものが残る」「かたちの主張と存在感の強さは別もの」 自分の仕事場を通してそんなプロダクトデザインに対する哲学めいた事を思いま した。 そのむかしはデザイナーの主張や個性を応援したりするつもりで製品を買ってい たりしましたが、それは「自分のやっていることを外のデザイナー

  • レッツノート - Information

    未だに「iPad」と遭遇しないんです。 一度だけ。 たまたまそうなっているだけだとは思うのですが、そのiPadよりも断然すごいのが パナソニックのLet's Note。 もう圧倒的といっていいほどの数を目撃します。 九州に向かう、羽田空港の出発ロビーでパソコンを打つ人のほとんど、新大阪にある 電源ジャックのあるファーストフード店でもハンバーガーを手にしながらながめて いるのはほとんどがシルバーのLet's Note。 実はというのも変ですが、わたしもLet's Noteを三台持っています。 最初に14インチを購入し、持ち運びには大きすぎるからと一番小さい10インチを購入 し、小さすぎるからと12インチを買いました。 すべて中古。人気の機種だけに大量に中古ショップに並んでいます。しかしすばらし いのは古いものでも十分使えるしデザインが大きく変わっていないので「古いもの」 を使って

  • デザインはいるのか? - Information

    先日大学時代の同級生Nさんが事務所に来てくれました。またその時にブログの話題に なったのですが『アキタの文章には表現に独特のレトリックがあるよね』という感想を 話してくれました。 そうだよなあ。とわたしも思います。 実はわたし今書いた『そうだよなあ』という いかにも日常でしゃべりそうなフレーズですが、日常会話でほとんど使いません。 ふしぎですが「文章の方が会話的で会話の方が文章のような表現が多い」 ちなみにこういう表現が「レトリック」的なわけです。 ふつうの文脈で語彙や語句を 使わないんですね。 どこかでつねに「相手に考えて欲しい」という欲求があってその たどり着いた結論が「ひねり」なのかもしれません。 なぜこんな話からはじめたかというと「デザインはいるか?」とプロダクトデザイナー のわたしがいささかデザインに疑問をもったタイトルをつけてしまう感覚を、先日の 「レトリック」と

  • 遠慮をデザインする - Information

    iPADを買いました。 そして数日が過ぎました。 月に二度ほど平均して出張をするので「出張ライフスタイル」をどうまとめるか そこに結構興味と関心を持たざるをえない。 今、東京と大阪の東海道新幹線が「えらいこと」になっています。問題化する寸 前といってもいいかもしれません。 というのは、ただならぬ人数のビジネスマンがノートパソコンを車内で使うよう になってきてキーボードを叩く音がそこここで響いています。 「できるビジネスマン」とノートパソコンは切り離せないというか「そうだろう」 と思っている人が多いようでほんと「一心不乱」といってもいい。かつ人はデ ジタル全般に「通じている」と示したいのかヘッドホンをしてキーを叩く音が自 分には響いていない。 出来る人はまわりとのバランス感覚が優れていてほしい。 出張で列車にゆられ ている時間をまったく自分の働く時間を犠牲にしているように「感

  • Information: 消えるもの

    またひとつ事務所から「モノ」が消えた。 独立してから多分ずっとあったモノであったFAXをかたづけました。 数ヶ月でかぞえるほどしかFAXで書類が送られてこない。そしてそのほとんど が送り先をまちがえたものやどこでしらべたのかわからない勧誘の広告。 送られて来たものも少ないが、こちらから送信する事はまったくといっていほ どしない。 じゃあなんの目的で使っていたかと言えばほぼ100パーセント「電話機」とし て使用していました。 昨日でかけたショッピングモールのアウトレットショップで以前からいいと 思っていた電話機に巡り会ったので、それを購入。 電話機よりも後発なFAXが電話機によってその役目を終えた。 20年前の事務所の必需品は、ドラフター・大型熱線カッター・大型コピー 機・ファックスそしてワードプロセッサーだった。さらにいえば海外のデザイ ン雑誌やデザインの関連やオーディオセット。 それら

  • Information: 新-大阪

  • Information: とどのつまり

  • Information: 相手のための手帳

  • Information: ものを捨てる勇気

    ものを捨てるひとが勇気ある人だとは思わないんですね。 勇気があってもものを捨てない人もいるでしょうし。 たぶん勇気じゃなくて「個性」なんじゃないかと思います。 勇気があると思うのは「買わない人」でしょうね。ものをもたなくても事足り ると思える人は勇気があると思います。 しかしわたしはプロダクトデザイナーですから「研究」もしなければいけない ので極端な話「必要ないもの」も買って試さないといけない時が出てきます。 それはなかなかに「苦痛」でもあります。なにせ自分が「作った(?)」空間 に折り合わないものを「許容」しなければならないのですから。 思うんですが「雑然」に以前はもっと寛容だったように思うんですね。 作家や文化人の部屋の写真を見ても乱雑に原稿がちらばっていたり収集したり したものが部屋にどっさりあるのを「かっこいい」とすら感じたものです。 しかしそういう時代にあってもわたしは結構片付け

  • Information: 再録 今

  • Information: 「新東京百景展」は「つぎの10年展」だった

  • Information: 答えはひとつではない

  • Information: 説得力

  • Information: デザイン家電

  • Information: NEW80mm登場

  • Information: 地味

    デザインに於いて「地味」とはある意味御法度な部分があります。 御法度といってもだれもそうしちゃいけないとは「ことば」にして言っていな いわけで、「言わない事」ほど実は重要なものはないわけで、言わなければ言 わない程、ことばにされなければされないほどにその「領域」「範囲」は拡大 していくわけです。 なぜ「地味」が難しいかと言えば、デザインにおいて「作業量」というか「作 業効果」というものを必ず「頼んだ側」は求めている訳で、派手であればある 程それまでと違えば違う程に「働いてもらった(もっとなまなましい表現がふ さわしいのですが)」という実感がある訳で、そういう「有象無象」のスケッ チから「地味なもの」を選ぶとなんだかセンスがあがった気持ちがしたりし て。 地道はいいけど地味はね。そういうものです。 派手は下品かもしれないなあと漠然とみんなの中にはあったりするのですが、 そうかといって「地味」