EPUBフォーマットに縦組みやルビなどの日本語関連機能を反映させる上で中心的な役割を果たした村田真氏の言を借りると,EPUBとは,「HTMLとCSS注1)をzipで固めただけのもの」ということになる。 では,EPUBとはWeb文書そのものなのであろうか。じつは,少し詳細に見ていくと,zipで圧縮されたHTMLやCSSのファイル群の中には,本文に相当するHTMLファイルとその視覚的表示スタイルを規定するCSSファイル以外に,下記のような情報が含まれる。 なかでも,spineと呼ばれる個々のHTMLファイルを表示する順序を指定するための要素は,Web文書一般と電子書籍の関係を考える上で非常に重要である。このspine情報(本稿では,spine要素で囲まれた情報を,やや抽象化してspine情報と呼ぶ)こそが,EPUBドキュメントと一般のWeb文書の差異を特徴づけているのではないかと,筆者は考えて
1. はじめに 「著作権法の一部を改正する法律」が,第186回通常国会において,平成26年4月25日に成立し,同年5月14日に平成26年法律第35号として公布されました。本法律は,一部の規定を除いて,平成27年1月1日に施行されることとなっています。 法改正の概要及び条文は,以下のとおりです。 著作権法の一部を改正する法律 概要(PDF形式(118KB)) 著作権法の一部を改正する法律 条文(PDF形式(93KB)) 著作権法の一部を改正する法律 新旧対照表(PDF形式(145KB)) 以下,改正法の趣旨及び内容の概要について御紹介します。 2.改正の趣旨 今回の法律改正の項目は,(1)電子書籍に対応した出版権の整備及び(2)視聴覚的実演に関する北京条約(以下「視聴覚的実演条約」という。)の実施に伴う規定の整備の2点です。 このうち(1)については,平成25年12月に文化審議会著作権分
Accessibility: Where Are We Now? Digital Solutions in India 2014 Accessibility has always been a goal for IDPF (International Digital Publishing Forum), dating back to its foundation in 2000. By making the mainstream standard format for e-books and other digital publications accessible by design, says executive director Bill McCoy of IDPF, “it will help enable accessibility to be the default expec
視覚障害者の電子書籍アクセスの現状と課題 (iPadやiPhoneを中心に) 国立国会図書館・平成25年度障害者サービス担当職員向け講座 講義資料 2013.12.3 杉田正幸(大阪府立中央図書館) 1. ハードウェア (1) iPhone 3GSから最新のiPhone 5s (ソフトバンク、au、ドコモ) (2) iPad初代からiPad 第4世代およびiPad Air, iPad mini 第1世代・第2世代(アップル、ソフトバンク、au) (3) iPod touch第4世代・第5世代 (アップル) 2. 外付けキーボードやテンキーなど (1)操作を補助する装置:Rivo(リボ)(日本テレソフト) 13,650円 (2)市販のBluetooth外付けキーボードなど:購入の際にはキーの数、キーピッチなど使い勝手を考慮に入れる。 ※参考:筆者の使用しているキーボード:ロジクール ウルトラ
北大方正集団公司(方正)という企業をご存知でしょうか? 北京大学100%出資の大学発ベンチャー(校弁企業)として1986年に設立され、新聞社向け電子出版システムでは中国国内トップシェアを誇ります。ここ日本にも1990年代に進出、新聞や情報誌をターゲットとした組版ソフトでは多くの実績を持ちます。 その後順調に業績を拡大させた方正は、いまや20以上の関連企業と約3万人の従業員を擁す一大企業グループに成長しています。2008年度の売上高が円換算で約6300億円と聞けば、中国国内での知名度と影響力についても想像がつくことでしょう。 その方正が、同社発の電子書籍フォーマット「CEBX」を日本向けにアレンジした「JEBX」を計画しています。ともすれば欧米発の規格にばかり目が向いてしまう我々日本人ですが、巨大な市場を背景に次世代DVDや第3世代携帯電話など独自規格の制定を進める隣国の動向も知るべき……と
米国大学図書館における電子書籍と冊子体の価格差調査 Bailey, Timothy P., Cost Differentials between E-Books and Print in Academic Libraries. College & Research Libraries. (2013年10月受領,プレプリント) 米国アラバマ州にあるAuburn University at Montgomery(AUM)は,学生数約5,000人,34の学位プログラムと25の修士課程プログラムを持つ中規模大学である。本稿ではこのAUMの図書館が行った,冊子体と電子書籍の購入価格差の調査結果をまとめた報告書について紹介する。 AUMの図書館は,増加する図書館コレクションと収蔵スペースの制約のため,冊子体よりも電子書籍を選ぶようにしており,以前からACLS Humanities collection
慶應義塾大学における 図書館蔵書デジタル化の進展 - 電子学術書共同利用実験と その背景 - 慶應義塾大学メディアセンター 田村 俊作 平成25年5月17日 資料2 科学技術・学術審議会学術分科会 学術情報委員会(第2回) 平成25年5月17日(金) 慶應義塾大学メディアセンターの概要 構成 • 6キャンパスの地区メディアセンター+本部 • サービスの基本は地区。全塾にまたがる人 事・システム・契約は本部に集中。 • 予算は地区主体の運用だが,全体調整もし ている。特にEJ関係。 1 慶應義塾大学メディアセンターの概要 蔵書 • 三田・日吉地区のみ学部予算と図書館予算 に別れている。他地区は一元管理。管理は 全地区共、図書館による一元管理。 • 蔵書は現在480万冊。年8.5万冊増加。 2 慶應義塾大学メディアセンターの概要 蔵書 • 三田の図書館は資料であふれかえっている。 • 一方,理
2010年12月に開始した電子学術書利用実験および8大学による電子学術書共同利用実験は、2014年3月をもちまして終了いたしました。 ご協力いただきました関係各位に厚く御礼申し上げます。 3月25日(月)、大学図書館電子学術書共同利用実験(事務局:慶應義塾大学メディアセンター) は、「共同実験の意義とその先にあるもの」をテーマとする公開シンポジウムを開催し、本年度の成果報告を行います。 シンポジウムの前半では、共同実験に参加している慶應義塾大学、神戸大学、名古屋大学、奈良先端科学技術大学院大学、福井大学より、今年度の活動内容と実施した利用実験の成果報告を行います。 また、複数大学でシステムを共同利用するために行った「複数の個人認証システム」への対応などの技術面での報告も行います。 シンポジウムの後半では討論会を行います。大学図書館と専門出版社が登壇し、現時点で専門出版社が考える電子学術書サ
The Stanford Converter into Braille & E-Text (SCRIBE) is an online document conversion system supporting the transformation of text and image-based file types into different formats. Individuals upload files through a Web interface and select from a variety of ouput options, including audio, Braille, or e-text formats. The SCRIBE platform will convert text files into alternate text file types as w
公共図書館電子書籍サービスをめぐる、今後の期待と課題を分析 『「電子書籍に関する公立図書館での検討状況のアンケート」実施報告書』 8月2日発行 株式会社インプレスホールディングス EPUBとプリント・オンデマンドによるNextPublishingメソッドの新刊インプレスグループで電子出版事業を手がける株式会社インプレスR&D(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:井芹昌信)は、一般社団法人 電子出版制作・流通協議会が実施した、全国公立図書館における電子書籍に関する検討状況に関するアンケート調査結果をまとめた『「電子書籍に関する公立図書館での検討状況のアンケート」実施報告書』を8月2日より発売を開始しました。調査対象は、全国360カ所の公立図書館。実施期間は4月3日から5月31日、有効回答数は225件となっています。『「電子書籍に関する公立図書館での検討状況のアンケート」実施報告書』著者:電
一般社団法人日本電子出版協会(JEPA)は7月11日、研究社英語センター地下2階の大会議室で、朝日新聞社デジタル事業本部の林智彦氏を講師に迎え「電子書籍をめぐる10の神話 ~本格的発展のためにいまやるべきこと、考えるべきこと~」と題したセミナーを行った。 ここ数年、電子書籍をめぐりさまざまな仮説や俗説が唱えられてきたが、それは果たして正しかったのか。電子出版の発展に向けて今考えるべきなのは何か? について、海外の事例や内外の基本データを踏まえて解説された。200名収容の会議室は満席で、追加席が用意されるほどだった。 間違っていたり偏った認識が、政策に大きな影響を与えてしまう 林氏は冒頭、電子書籍や電子出版について語る「Pundits」が多いという話題から始めた。Pundits とは、しばしば皮肉的に「評論家」といった意味合いで用いられる言葉だ。一貫してネガティブなことしか語らなかったり、指
Version 3 September 2012 The author of these guidelines, Sarah Hilderley, is grateful to the many people who contributed time and expertise to their preparation and development; and by name would like to acknowledge the extensive input and advice given by the following people in ensuring that this publication provides the most practical and usable advice for publishers. Alicia Wise – Elsevier Alis
リリース、障害情報などのサービスのお知らせ
最新の人気エントリーの配信
処理を実行中です
j次のブックマーク
k前のブックマーク
lあとで読む
eコメント一覧を開く
oページを開く