ブラジルのアマゾン西部奥深くを蛇行して流れるイタクアイ川。この先には世界で最も外界から隔絶された先住民の居住地が広がる。彼らが新型コロナウイルスにさらされれば、集落が全滅するかもしれないと健康保健の専門家や人権運動家らは懸念する。(Photograph by Nicolas Reynard, Nat Geo Image Collection) アマゾン川流域に孤立して暮らす先住民に、新型コロナウイルスによる死者が確認された。彼らは感染症への抵抗力がきわめて弱い。ブラジルの政府高官や人権擁護活動家は、惨事が間近に迫っていると警告する。 ブラジル北部ロライマ州の医療従事者は、4月9日、先住民ヤノマミの少年が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)により死亡したと発表した。少年は最初に症状が現れてから3週間の間に、友だちや近くに住む数十人に病気を拡散させた可能性があるという。少年の行動範囲に
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