「不眠症」とはどのような病気だろうか? 寝つきが悪い、途中で目が覚めるなどの「不眠症状」がある病気? 睡眠時間が短くなる? 睡眠の質が低下する? いずれも不眠症の特徴の一部を説明しているが本質的な問題ではない。 例えば、不眠症状があってもそれに伴う心身の不調がなければ不眠症とは診断しないことになっており、実際、不眠症状のある人の中で不眠症と診断されるのは半数に満たない。不眠症状があっても元気に過ごしている人も多いのである。また、不眠症患者の中には同年代の人と比べて睡眠時間や睡眠の質が同程度の人もいる。それにもかかわらず不眠による不調に苦しんでいるのである。 つまり、不眠症とはどのような病気なのかを簡潔に表現すれば、「不眠症とは眠れない病気ではなく、眠れないことを苦にする病気」とまとめられる。 では少し目先を変えてみよう。以下の項目は、ご自身にはどの程度当てはまるだろうか。 1. 健康維持に