この章では筆者が最近夢中になっているストリーム指向のストレージ、Dripについて紹介します。Dripはストレージであると同時に、プロセス間を協調のメカニズムでもあります。このくだりを聴いてもRindaとの共通部分が多くあると感じるでしょう。実際にRindaのアプリケーションを書いた経験を元にして書かれました。DripはRindaを置き換えるものではありません。どちらかというとオブジェクトの貯蔵庫であって、オブジェクト指向データベース、Key Value Storeやマルチディメンジョンのリストなど一連のストレージの習作を出発点としました。 Dripとはなにか Dripは追記型のストレージの一種で、Rubyオブジェクトを時系列にログします。Dripにはオブジェクトの追記のみ可能で、削除や更新はできません。dRubyのRMIを考慮した、局所的で安価なブラウズ用APIを用意してあります。オブジェ