(英エコノミスト誌 2013年9月14日号) 広大な中央アジア地域で、中国の経済力はロシアの上を行っている。 今から数年前、まだ独立したばかりの中央アジア諸国が膨大な量の石油と天然ガスをどこに送り込まねばならないのかについて、疑問の余地はほとんどなかった。強大な旧宗主国ロシアが中央アジア諸国のエネルギーインフラと市場を独占していた。 ところが最近、新しい油田・ガス田の操業が始まる時には、パイプラインは東へ向かい、中国に至る。この点を強調するかのように、中国の習近平国家主席は9月上旬に中央アジアを歴訪し、次々にエネルギー協定を締結、数十億ドル規模の投資を約束して回った。習国家主席の歴訪を見る限り、この地域の新たな経済的超大国がどこなのかという点に疑問の余地は全くない。 中央アジア歴訪で見せた圧倒的な存在感 既に中国にとって最大の天然ガス供給国であるトルクメニスタンでは、習主席は世界第2位の規