京都に古くから伝わる独特の作法…”ぶぶ漬け食べなはれ”。これは長居している客を帰らせたい時に、「ぶぶ漬けいかがどすか?」と問いかけ、婉曲に帰りを促す技である。”ぶぶ漬け”とは、”お茶漬け”のことだけど、どんなに客が待ってもぶぶ漬けが出てくることはない。これを間に受けて大人しくまっているヤツは「無粋な人どすなぁ」と陰でバカにされてしまうという話なのだ。しかし、こんなことを言われれば意地でも反抗したいのが人情ってもの。「ぶぶ漬けでも食べていきなはれ」と言われたら、ハキハキと「大盛りでお願いします!」とか「しじみのミソ汁もいいですか?」ぐらいは自然に口をつくだろう。だが、そんなチマチマとした受け身な姿勢でよいのだろうか?! やはり攻撃こそ最大の防御なり!京都のお宅を訪問するからには、自ら”ぶぶ漬け”を忍ばせて訪問するぐらいの備えと心構えが必要である。そして敢えて長居を決め込み、「ぶぶ漬けでも食べ